このため、米メディアは「中国市場での独占販売権につながる商標獲得はビジネス上は大きな利益になる一方、政権の外交政策をゆがめる恐れもある」と報じていたが、トランプ大統領が中国の対米輸出品に大幅な関税をかけるなど、米中貿易摩擦が激しさを増したことから、この懸念が現実味を帯びていた。
そのタイミングでのイバンカブランド終了で、「イバンカ氏が立場上、中国でのビジネスで利益を得るわけにはいかないとの判断が働いた」と香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は分析している。
同紙によると、イバンカブランドについては、四川省の工場で生産し、北京、上海、広州などの大都市の一流デパートなど約30店舗でビジネス展開しており、ネットショッピングなどでも購入できるが、今後の取引は中止される。
これについて、中国のネット上では「トランプ大統領が娘の足を引っ張った。愚かな大統領へのしっぺ返しだ」などとの書き込みが見られ、トランプ批判が高まっている。