史上唯一の400勝投手である金田正一氏(85)は、近ごろのプロ野球に対する不満を隠さない。開口一番「今のプロ野球には魅力がない!」と憤った。カネやんの愛のムチがビシ!バシ!響く──。
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昔と違ってどこの球場も満員のファンが入るようになったが、勘違いしてはいかん。選手個人にファンが集まっているわけじゃなく、タダで限定ユニフォームやら人形やらを配って集めた観客がスタンドで騒いでいるだけ。こんな時代が来るなんて、ワシも長く生き過ぎたかなと思っちゃうよ。
真のスター選手がいなくなったばかりか、ダラダラと試合をして、3時間以上かかる試合が横行しておる。ワシが現役の頃は、2時間でもお客さんが退屈して帰ってしまうのではないかと心配じゃった。
広島の変則投手・長谷川良平さんと投げ合う試合は1時間30分。巨人戦で日本テレビの中継があると、8時50分の放送終了までにヒーローインタビューの時間を残して、余裕で試合を終わらせていた。今のようにチンタラやっていては、地上波が放送しなくなるのも当然じゃよ。
それが、相手のサインを盗んだり、クセを分析して野球をやるようになって、試合時間が長くなった。最近ではバッテリーのサインを見て内野が守備位置を変えるらしいが、野手の動きで逆にサインがバレるんじゃないのか。ワシみたいにノーサインで投げれば、そもそも盗まれる心配はないんじゃ。キャッチャーはただの壁で、ボールを前に止めてくれれば、あとは三振をとればいいだけじゃった。