列島各地で40℃超えが続出し、観測史上最高気温を更新した今年の猛暑。さらに局地的大雨や逆走台風も襲ってきた。私たちが初めて体験する、この異常気象をどう生き抜けばいいの? テレビでは教えない、とっておきの対策を教えて! ということでお天気キャスターの森田正光さん(68才)と俳優で気象予報士の石原良純さん(56才)に聞いた。
石原:半世紀近く予報している森田さんにとっても、今年の夏は特別じゃないですか?
森田:そうですね。こんな夏は今まで経験したことがない。例年より早い梅雨明けに始まって、西日本豪雨、さらに猛暑に大型台風まで来た。
石原:台風も、進行方向がめちゃくちゃ。関東から中国・九州地方に向かうなんて。
森田:台風が去ったらまたカーッと暑くなった。
石原:この暑さは有史以来最高といわれてますよね。すごくないですか? 日本人が生きてきた中で、今年がいちばん暑い夏ってことですよね。
森田:100年前に比べて平均気温が1~3℃上がっています。3℃くらい大したことないというのは大間違い。平均だから、単純計算すると100年前より10℃高い日が月に9日間あるということになる。相当なことです。
石原:それに、気象庁が発表する気温は、自然環境が整っているところの温度ですよね。
森田:そうそう。北の丸公園(東京・千代田区)の芝生の日陰で1.5mの高さで測定するという条件がある。
石原:公園の日陰? そんな涼しいところの温度じゃあ、ぼくたちが暮らしているコンクリートやアスファルトに囲まれた街の温度よりずっと低く出るわけですよね。
森田:だから、炎天下で仕事したり、生活する人がより過酷な状況なのは間違いありません。
◆ウチの親父は新しもの好きだからエアコンも使いこなすんです
石原:もはや、いつもの夏と同じ過ごし方は通用しない。ぼくは日課だった朝のランニングをやめましたもの。このまま続けていると下手すりゃ死ぬぞ、と思って。
森田:ぼくもエアコンを日常的に使うようになりました。去年の夏まではほとんど使わなかったんですが…。熱中症で搬送される人のパターンが「高齢者」が「夜」に「エアコン不使用」だと聞いて。ぼくももう68才だから、無理やがまんはいけない。