列島各地で40℃超えが続出し、観測史上最高気温を更新した今年の猛暑。さらに局地的大雨や逆走台風も襲ってきた。私たちが初めて体験する、この異常気象をどう生き抜けばいいの? テレビでは教えない、とっておきの対策を教えて! 天気のプロである森田正光さん(68才)と石原良純さん(56才)に聞いた。
「森田さん、この前の台風の動き、予測できましたか?」
「あれはすごく珍しいよね、北に上がって、そのあと西に向かったじゃない?」
「そう、夏の台風って迷走しがちですけれど、驚いたなあ…。それにしても、こう暑いと、エアコン嫌いのぼくもスイッチを入れざるを得ないです」
「でも、冷やしすぎるのも体によくないっていうよね」
会うやいなや、挨拶もそこそこに、天気の話を始めたのは元祖・お天気キャスターの森田正光さんと、俳優で気象予報士の石原良純さん。それでは対談開始。
森田:良純さん、久しぶり…でもないね。
石原:結構会ってますよねぇ、クイズ番組で共演したり。
森田:そうそう。良純さん、意外にも、っていうと失礼かもしれないけれど正答率がすごいんだよね(笑い)。
〈2人は、実は「師匠と弟子」の関係でもある。石原さんが気象予報士を志すきっかけになったのは、森田さんの一言だった。〉
石原:20年以上前、テレビ番組で共演したときの控え室でしたね。当時は神奈川の逗子に住んでいたから、海辺から雲がわいたり風が変わったり、天気が変化していくのを見るのが好きなんです、と森田さんに話したら、『今度、気象予報士っていう資格ができるから受けてみたら?』とすすめてくれたんです。
森田:懐かしいね。ぼくは良純さんが気象予報士になってくれてよかったと思ってるの。それまではオタクっぽくて地味な世界だったのが、良純さんが資格をとって、ずいぶんイメージアップした。
石原:そういう話なら森田さんこそ大功労者ですよ。ぼくは2つの功績があると思っているのです。1つ目は、“お天気博士”としてぼくたちにわかりやすく、楽しく天気について教えてくれて、気象予報を身近なものにしてくれたこと。もう1つは…第1回の気象予報士試験に落ちてくれたこと!
森田:それを言われちゃうと、つらいなぁ(苦笑)。自分の人生で間違いなくいちばん恥ずかしい出来事なの。
石原:新聞の見出しに「森田さん、落ちる」って打たれて。あれで資格が有名になった。おかげでぼくは「森田さんが落ちた試験に受かって偉い!」ってずいぶん言われて。
森田:言い訳をすると、まったく勉強してないのに自信満々で行っちゃったんだよね。だってこっちは試験の制度が始まる何十年も前からテレビで気象予報をやってきたんだよ? 落ちるわけがないと思うじゃない(苦笑)。
〈気象予報士試験が導入されたのは1994年のこと。森田さんは翌年の1995年の第2回試験で無事合格。石原さんは1997年の試験で合格した。〉
※女性セブン2018年8月23・30日号