2020年東京五輪が近づくにつれ、スケジュールや各競技の実施内容など、具体的なニュースが増えてきた。花形のひとつで、多くの人が楽しみにしているマラソンのコース見どころや勝敗の分け目のポイント、暑さ対策の現在と懸念について、スポーツライターの小野哲史氏がレポートする。
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2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催まで2年を切り、各競技会場や選手村の建設工事、大会日程の調整やボランティアの募集など、世紀のビッグイベントに向けた準備は着々と進められている。
注目種目のひとつ、陸上競技の男女マラソンも5月末に大会組織委員会が本番のコースを発表。来年11月に完成予定の新国立競技場をスタート・フィニッシュとする42.195kmは、国際陸連の「都内で象徴的な名所を含んでほしい」という要望に応える形で、浅草、日本橋、銀座、増上寺、東京タワー、皇居外苑といった東京を代表する観光スポットを巡る。ここではいち早くコースの見どころとともに、レースの勝敗を分けそうなポイントを紹介する。
◆五輪マラソンコース、勝敗の分け目はどこに?
日頃、ジョギングを趣味とされている方は、実際に走ってみて(もちろん車道は走れないので、歩道を。交通ルールを遵守すること)、オリンピック選手の気持ちを先取りで体感してみてはいかがだろうか。
レースはまず新国立競技場をスタートし、新宿御苑を左手に見ながら北上。富久町西交差点を右折し、靖国通りを東に向かう。序盤の2~5kmあたりは高低差約30mという急な下り坂だが、レース最終盤に同じ坂を上らなければならないことを考えると、飛ばしすぎによる体力と”脚”の消耗は避けたいところだ。市ヶ谷、飯田橋を経て、東京ドームを過ぎた直後の水道橋交差点を右折する。神保町を左に、須田町を右に折れ、神田駅を抜けると、まもなく10km。日本橋と茅場町一丁目の交差点を左折し、一路、浅草方面へ。15km地点の雷門前を通り、浅草駅側に回って再び同じ道を南下する。