夏の空に白球が行き交う。ここは甲子園ではなく、東京・お台場の小さな公園だ。8月半ばの平日午後、たまたま通りかかった親子連れが、興奮気味に話す。
「撮影か何かで、体格のいい男たちがキャッチボールをしてるなと思って見たら、超大物だったのでビックリしました!」
この目撃情報を受け、現場に急行すると、確かに凄い組み合わせだった。
短パンTシャツのリラックスした姿でボールを投げるひとりは“ハマの大魔神”こと佐々木主浩(50)。甲子園100回記念の『レジェンド始球式』を控えた佐々木が、現役時代さながらのフォームで勢いのある球を投げるのに対し、もう一人が投げ返すボールは山なりで力がない。グレーのシャツを着た坊主頭の男は、清原和博(50)だった。
2年前の2016年5月、清原は覚せい剤取締法違反で逮捕。有罪判決を受け、現在も執行猶予中の身である。球界人脈は次々と清原から遠ざかっていったが、佐々木は公判でも情状証人として法廷に立ち、現在も更生を手助けしている。
その“親友”を相手にキャッチボールをする清原は、大きく張り出た腹が邪魔そうで全盛期とはほど遠いが、照れくさそうな笑みを浮かべ、表情はなんとも楽しそうだ。そんなふたりの様子を、撮影クルーのカメラが追っていた。清原に近い関係者が“豪華キャッチボール”が行なわれた経緯を明かす。