8月12日終了現在、騎手リーディング1位のルメールは117勝、2位デムーロが103勝。3位は戸崎圭太の73勝だから、2人の一騎打ち状態だ。「とにかくルメールかデムーロ買ってりゃいい」と呪文のように唱えているファンも多い。
勝率は2人とも2割4分を超え、連対率(2着以内率)は4割2分を超え、3着内率は5割5分を超えている。武豊もかつて同じような数字を残したことがあったが、そのときは彼の独壇場だった。トップ2人がともにこれだけの数字を残すというのは驚異的。ならば、この2人が乗る馬の単勝・複勝馬券を買えばいいじゃないかと誰もが思う。そうすればかなりの確率で馬券を当てることはできるかもしれない。しかしそれだけで「儲ける」ことはできない。
今年1月からずっとルメールの単勝馬券を100円ずつ買ったとすると、462回騎乗しているので投資額は4万6200円。勝率を考えれば4回に1回ぐらいは「当たった~!」となるが、払い戻し平均額は290円ほどで払い戻しの総額は3万4000円程度にしかならない。
全くのビギナーならともかく、ある程度のファンなら、おそらく「やった~!」感はあまりないはず。1回だけ1570円という中穴があったが、それ以外はすべて1000円以下なのだ。デムーロにしても同様で、投資額4万2700円に対し、払い戻しの総額は3万4000円程度にしかならない。
もちろん、彼らの乗る馬を軸に、点数を絞って馬単で勝負したり、人気薄の馬をからめて高配当の3連単をコンスタントに取れたりすればいいのだが、そうそううまくはいかないものだ。この2人が乗るというだけで人気になるため、実力・実績以上のオッズになることも多いし、実際いつも人気通りに勝てるとは限らない。