「オリンピックや世界選手権でもないのに」── 一部の視聴者からそんな声が出ている。TBSが『アジア大会2018ジャカルタ』を連日、ゴールデンタイムで生中継しているからだ。TBSの狙いはどこにあるのか。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
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女子高生スイマー・池江璃花子さんを筆頭に競泳陣のメダルラッシュ、バドミントン女子団体が48年ぶりの金メダルなど、『アジア大会2018ジャカルタ』で日本人選手の活躍が目立っています。
そんなアスリートたちの活躍を伝えるべく、TBSは8月19日(日)~30日(木)の12日間に渡ってゴールデンタイムで連日の生中継。レギュラー番組を軒並み休ませる上に、競技の進行によっては中継を延長するなど、力を入れている様子が伝わってきます。
ただ、19日放送のドラマ『この世界の片隅に』が通常より1時間20分も遅いスタート時間だったことが、一部で物議を醸しました。同作を放送している『日曜劇場』は、『JIN-仁-』『半沢直樹』『天皇の料理番』『下町ロケット』『99.9 –刑事専門弁護士-』『陸王』ら大ヒット作を生んだ民放で最も視聴者の多いドラマ枠だけに、「そこまでしてやるほどの大会なのか?」という声が飛び交ったのです。
実際、同じ4年周期で開催されるオリンピックと比較すると、参加国・地域は『リオデジャネイロオリンピック2016』の206に対して、『アジア大会2018ジャカルタ』は45。欧米やアフリカのトップアスリートが参加しないアジア限定の大会だけに、疑問を感じる人がいても不思議ではありません。なぜTBSは異例とも言える放送体制を敷いているのでしょうか。
◆「夏のスポーツイベントはTBS」の自負