厳しい残暑が続く中、球界では早くも「ストーブリーグ」の話題が持ち上がっている。注目はセ・リーグを独走する広島の動向だ。
出塁率.485(リーグ1位)、打率.321(同6位)、27本塁打(同3位)とチームを引っ張る丸佳浩(29)が、8月17日に国内FA権を獲得(成績は8月22日終了時点)。
「松田元オーナーは“慰留する”と宣言しましたが、流出もやむなしと考えていることでしょう。丸は昨季、リーグMVPに輝いて年俸2億1000万円(推定、7000万円増)と“大台”に乗ったが、あくまで流出も視野に入れての大幅アップではないか。FAなら、獲得したチームから前年の年俸に応じた金銭補償がありますから」(担当記者)
広島はこれまでも、川口和久(1994年、巨人へ)、江藤智(1999年、巨人へ)、金本知憲(2002年、阪神へ)、新井貴浩(2007年、阪神へ)、大竹寛(2013年、巨人へ)ら、エースや4番を金満球団へ差し出してきた。今オフも巨人と阪神による“丸争奪戦”になるとみられている。
「巨人の外野のレギュラーは陽岱鋼(31)くらいで、ベテラン勢に代わる人材が欲しい。広島ですでにFA権を取得している松山竜平(32)とダブルで獲りにいくこともあり得る。一方の阪神はもちろん、金本監督に“古巣”との太いパイプがある。3年契約の3年目だが、球団側は長期契約を考えているという。若手育成だけでは限界も見えてきたので、FA補強に動くのでは」(在京球団スカウト)