《花金限定! ビール割引します!》。居酒屋のポスターを見ながら、「『かきん』ってなんだろう?」「さあ?」と首を傾げる大学生2人組。
この様子をたまたま目撃した本誌・女性セブンの女性記者G(40才)は、思わずションボリした。
「この2人、“ハナキン”を知らないなんて…。うう、この前20代の後輩たちに『花金だから飲もう』とつい言ってしまったけど、実は意味が通じてなかったのかも? あ~、恥ずかしいっ!」
この体験から、40代オーバーは無意識に使っているけど、実は20代以下には意味が通じない“死語”があるかもしれないと思い立った記者G。
「これ以上、ヤングたちに“イタいオバさん”と思われたくない!」との一心で、死語になっていた可能性のある100語をリストアップ。10~20代の男女200人に緊急アンケートを敢行。それらの“死語”を「まだまだ使う」「ギリギリ」「ややイタい」「完全にアウト」「もはや知らない」の1~5段階で評価してもらった。
今回はそのうち「イタい・アウト・知らない」の割合が高かった言葉を紹介する。
◆写メってなに? インスタと同じですか?
動詞の死語についてレッツラゴー! 記者Gは完全に日常語と思っていたが、若い世代には死語に近かったのが『写メる』。
「そもそも“写メール”という言葉を知りません。写真をメールで送るという感覚がなく、必要なときは『写真、LINEして』とか、“インスタントカメラして”を略して『インスタして』と言いますよ」(16才高校生)
“インスタ”がインスタグラムの略でないことに記者Gはまたもや驚き。
『ダビングする』も死語ランクが高い。お笑い芸人で日本語学者でもあるサンキュータツオさんが解説する。
「主要なコミュニケーションツールがメールからLINEに変わり、『写メる』が死語になりました。カセットやCDが廃れて『ダビング』が消え、ガラケーがスマホになって『着メロ』が死語になったのも同じことです。メディアや電子機器などが発展して“行為”がなくなると、それを表していた動詞は自然と滅びます。例えば、電子レンジは廃れていないため『チンする』は今も通用します」
一方、『ドロン(する)』は「もはや知らない」17%、「完全にアウト」27.5%と完全に死語認定されてしまったが、あえて使うという若い人もチラホラ。
「『ワンダ ティーコーヒー』のCMで川栄李奈ちゃん(23才)が『今日はここでドロンします!』と使っていて、超かわいかったからマネしています」(20才短大生)
映画『モテキ』(2011年)で長澤まさみ(31才)が『ドロン』を使ったことも、知名度アップにつながったようだ。
※女性セブン2018年9月13日号