平成とはいったいどんな時代だったのか──。平成最後の夏に、「平成3年」に起きた出来事や流行を振り返る。
1月の湾岸戦争勃発により、石油が高騰した日本。バブルは崩壊したものの、浮わついた国内の動きはその後もしばらく続いていた。
テレビでは『東京ラブストーリー』や『101回目のプロポーズ』(共にフジテレビ系)など、トレンディードラマと呼ばれる作品が人気を集め、主題歌の『ラブ・ストーリーは突然に』(小田和正)や『SAY YES』(CHAGE&ASKA)はそれぞれ250万枚超えの大ヒットとなった。
ファッションでは、男性は紺ブレ(紺のブレザー)にジーンズを合わせた“キレカジ”が流行。女性はワンレン、ボディコン、肩パッド。太い眉とショッキングピンクや真っ赤な口紅のメイクが当時の主流。東京・芝浦に『ジュリアナ東京』がオープンすると、過激なまでのミニスカートに派手な扇子を振って踊る“お立ち台ギャル”が出現した。
4月1日、東京・丸の内から新宿に移転した新東京都庁舎が開庁。同日、アメリカとの牛肉・オレンジの輸入自由化もスタート。16日にはソ連のゴルバチョフ大統領が初来日。18日の首脳会談で「北方4島対象で平和条約交渉」に合意した。
兄弟力士として一躍人気者となった若貴(若花田・貴花田)ブームは日を増すごとにヒートアップ。またこの年、約150万部のベストセラーとなったヌード写真集『Santa Fe』で大きな話題を呼んだ宮沢りえと、貴花田が翌年に婚約。わずか2か月後に破談となり、ワイドショーを賑わせた。
年末の『NHK紅白歌合戦』では9月にCDデビューしたSMAPが初出場。いよいよバブル崩壊が世相に反映し、『愛は勝つ』(KAN)などのポジティブソングが注目を集めた。流行語には「ダダーン ボヨヨン ボヨヨン」等。
【平成三年の主な出来事】
1月1日 東京23区の市内局番が4桁に
1月7日 ドラマ『東京ラブストーリー』放送スタート
1月17日 湾岸戦争勃発
3月9日 東京都庁舎が新宿に移転
4月1日 NTTドコモが超小型携帯電話『ムーバ』シリーズを発売
4月16日 ゴルバチョフ・ソ連大統領来日
5月8日 男女問わず休業を認める育児休業法成立
5月15日 『ジュリアナ東京』オープン
6月9日 トリカブト保険金殺人事件疑惑の男を逮捕
10月23日 秋篠宮家に眞子さま誕生
11月5日 宮沢喜一内閣が発足
11月13日 宮沢りえのヌード写真集『Santa Fe』発売
※女性セブン2018年9月13日号