頭のいい子ほど、子供部屋などの個室ではなく、親やきょうだいがいる“うるさい”リビングで勉強するケースが多いという。勉強には、親子が気軽に会話や視線を交わせる距離感が大切で、家がそうした空間になっているとコミュニケーション能力も養われるからだ。
小学生は、リビング学習が理想的だというが、すでにある子供部屋はどう使えばいい? 建築家の渡邊朗子さんはこう話す。
「勉強部屋としてではなく、遊びやくつろぎの場所にしてあげるといいでしょう。子供にもひとりになれる空間は必要。子供部屋がなければ、踊り場などにちょっとしたスペースを確保してみては」
もし、子供部屋が家の中でいちばん日当たりのいい場所にあるなら、そこを家族の憩いの場にするのもいい。子供が自室に閉じこもり、コミュニケーションが取りづらくなることだけは避けたい。
親の部屋についてはどうか。親も自分の趣味を大事にしてほしいと渡邊さんは言い、部屋にもその趣味を反映するのが良い。
「私が見てきたご家庭では、親にも趣味があるケースが多かったですね。親が熱中して打ち込む姿を見せると、子供は触発されます」(渡邊さん)
例えば、天体観測が好きな親の部屋に、関連グッズや本が置いてあれば、子供も自然と興味を持つようになる。さらに、その興味を深めるような場所に行くと、子供の知識は座学以上に深まるというわけだ。
「親の世界が広ければ子供が学べる範囲も広くなるんです」(渡邊さん)
※女性セブン2018年9月13日号