この夏、安倍側近と呼ばれる政治家と官僚は、山梨県鳴沢村にある首相の別荘に集まる顔ぶれとゴルフのメンバーをひそかに注目していた。
ゴルフで誰とラウンドするかでお友達の「序列」がわかるからだ。首相は、今年は別荘滞在中に4回ラウンドした。その1回目(8月16日)はニュースでも報じられた森喜朗氏、小泉純一郎氏、麻生太郎氏ら首相経験者との“総理コンペ”だった。
安倍首相がこの夏に小泉元首相らと行なった総理コンペには、当然いて然るべき旧森派の先輩である福田康夫・元首相が参加していない。細田派長老が語る。
「安倍さんは福田さんを昔から苦手にしていた。生理的に肌が合わない人とは会いたがらない。福田さんも公文書改竄問題で安倍政治を激しく批判しているから、たとえ誘われてもゴルフは一緒にしない」
財界の大物にも、首相の「お友達」人脈から完全に排除された人物がいる。米倉弘昌・経団連名誉会長だ。
会長時代にアベノミクスの金融政策を「無鉄砲」と批判し、安倍氏とそりが合わなかった氏は退任後、一度も首相動静に登場しない。同じ経団連の榊原定征・前会長、御手洗冨士夫・名誉会長が安倍氏の別荘でのバーベキュー・パーティーに招待されてお友達のランクをひとつアップさせたのに対し、米倉氏はゴルフ、食事も一緒にしていない。
※週刊ポスト2018年9月14日号