国内

厚生労働省の分割は当然 大前研一流「省庁再々編」構想

大前氏ならどう省庁再編する?

 省庁再々編の議論が盛んになりそうな気配だ。経営コンサルタントの大前研一氏が、前回の省庁再編で最大の誤りだったとという「厚生労働省の再々編構想」を解説する。

 * * *
 2001年の「橋本行革」による1府12省庁の中央省庁再編を検証している自民党行政改革推進本部は、厚生労働省の分割を念頭に置いた中央省庁再々編の安倍晋三首相への提言を、9月上旬に取りまとめるという。その一方で、石破茂元幹事長は、「防災省」の創設を主張しており、自民党総裁選の争点の一つになるとも言われているが、中央省庁再々編はそういう次元の問題ではない。

 私は内閣府、厚労省、総務省、国土交通省などを創設した橋本行革を当時、「見せかけの行革」「看板の掛け替え」「単なる引っ越し」と批判した。つまり、省庁を適当にくっつけ、運送会社が霞が関の中で事務機器や書類などの荷物を右から左へ移動させただけで、捨てたものは何もないのである。したがって、橋本行革は大間違いであり、議論するまでもなく、全面的に再吟味すべきだと思うのだ。

 橋本行革の間違いの最たるものは、やはり厚労省だ。これは論外だと思う。私が知る限り、どこの国にも「厚生+労働」という括りの役所はない。

 厚労省の厚生部門には「医政局」「医薬・生活衛生局」「健康局」「子ども家庭局」「社会・援護局」「老健局」があり、医療の普及・向上、麻薬・覚醒剤対策、社会福祉の推進、高齢者介護施策などを担っている。

 一方、労働部門には「労働基準局」「職業安定局」「雇用環境・均等局」があり、労働条件の改善、雇用対策、非正規雇用労働者の待遇改善などを担当している。

関連記事

トピックス

山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン