中国の電子商取引(EC)企業では、アリババに次ぐ2位の大手企業「京東集団」(JDドット・コム)の創業者、劉強東CEO(最高経営責任者=45)が8月31日、出張先のアメリカ・ミネソタ州ミネアポリスで地元警察に逮捕された。容疑は強姦罪で、裁判で有罪になれば、最低でも懲役12年、最高の場合、懲役30年が科されるという。
劉氏はすでに保釈されており、北京の本社に戻っているが、今後、ミネアポリスで開かれる裁判には出席しなければならないという。警察側は劉氏が中国でも著名な企業経営者で逃走の可能性が低いことや、劉氏がミネアポリスにあるミネソタ大学に多額の寄付をしており、今回の出張も同大の大学院博士課程で講義するためだったことなどを配慮して、保釈したという。
米経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、ミネアポリス警察のスポークスマン、ジョン・エルダー氏は「劉氏は第一級犯罪に当たる『強姦罪』の疑いで逮捕されたが、事件の捜査を行う上で、身柄を拘留する必要がないと判断した」と発言。
エルダー氏は劉氏のほか、もう1人を逮捕したことを明らかにしたが、逮捕した場所や被害者など事件の詳細については「捜査上の秘密」として言及しなかった。
第一級犯罪は最も重大な犯罪として区分されており、ミネソタ州の州法では強姦や殺人、13歳未満の少年少女への犯罪などとされている。