プロ野球のペナントレースが佳境を迎えるなか、水面下ではすでに「次の指揮官」の具体的な名前が飛び交っている。そこにある打算と思惑とは──。セ・リーグの監督人事はいずれも波乱含みだ。
「安泰なのは、3年連続リーグVが確実な広島の緒方孝市監督(49)。中盤からチームを立て直してCS進出が見込めるヤクルト・小川淳司監督(61)はすでに続投決定と報じられています。ただ、本人は宮本慎也ヘッドコーチ(47)に早く譲りたい思いがあるようですが……」(スポーツ紙デスク)
他はすべて交代の可能性があるということだ。楽天が参入して現在の12球団体制になった2005年以降でみると、新監督が5人以上誕生したのは3回。最多となる6人が交代したのはヤクルト・小川、横浜・尾花高夫、広島・野村謙二郎、楽天・ブラウン、オリックス・岡田彰布、ロッテ・西村徳文の各監督が新たに指揮を執った2010年だ。
セ・リーグだけで4球団の監督人事が囁かれる今オフは、その時に迫る“嵐”となりそうだ。続投必至と見られていた阪神・金本知憲監督(50)のクビも危うくなっている。
「『超変革』を合言葉に若手育成を進めてきたが成果は見られず、なにより甲子園で勝てないことが大きい(18勝28敗1分けで借金10)。観客動員数も、就任2年目の昨年は7年ぶりの300万人を達成しましたが、今年は290万人を割ると見られ、営業サイドは不満を募らせています。金本監督は昨オフに新たな3年契約を結んだという情報もあるが、鵜呑みにできる状況ではない」(球団関係者)