様々な政治の荒波を超えてきた元参議院議員(自民党)の村上正邦氏(86)、元参議院議員(民主党など)の平野貞夫氏(82)、元参議院議員(共産党)の筆坂秀世氏(70)からなる合計238歳の「老人党」。彼らの座談会をきけば、ちっとも盛り上がらない自民党総裁選も面白く見えてくるかもしれない。座談会から、安倍晋三首相の圧勝をどこまで抑えられるのかという話題にしかならない、対抗馬の石破茂・元幹事長についての議論をお届けする。
村上:石破については面白い話があってね。麻生(太郎)内閣で農水大臣をやったでしょ。そのころに、要求を通すため、辞表を持って総理のもとへ直談判に行った。ところが、辞表を見せるだけで出さない。麻生が「それを預かるよ」と言ったら、「いやいや、結構です」って引っ込めたっていうんだ。それを見ていた人間から聞いたんだから。そういう情けない政治家ですよ。
平野:石破さんは、一緒に新進党を結党したときの仲間でもある。総裁選特設サイトの自分のプロフィールに、その離党経験が書いてないとネットで炎上しているらしいけどね(笑い)。私は彼の愚痴聞き係で、偉大な親父に対するコンプレックスをどう克服するかという悩みを抱えていた。真面目な男で、勉強もよくしていましたよ。
筆坂:真面目だとは思うよ。
平野:でも、それは政治権力の闘争では、なかなか活かされないからね。石破さんと岸田(文雄)さんには共通点があるんですよ。二人とも元銀行員。銀行員批判するわけじゃないけど、日本的な護送船団時代に、彼らは銀行に入った。しかも親の意向でね。それが政治家としての勝負勘の弱さに繋がってるのかもしれません。