現役引退後、即巨人の監督になって3年が経った高橋由伸監督(43)。4年連続V逸という球団ワーストタイ記録をつくっただけでなく、CS進出もあやしくなってきた。解任の噂もあったが、山口寿一オーナーから続投を示唆する発言が出ると、巨人OBから強い反発の声もあがっている。一方で、前任の原辰徳監督のときからコーチ陣が続投している影響や、選手の側の問題を指摘する声もあった。
「これは難しい問題ですよね……」と言葉を選びながら話したのは、巨人生え抜きで首位打者に2回輝いた篠塚和典氏(61)である。
「監督にもある程度の技量は必要ですが、働くのは選手です。この3年間、期待に応えられる選手が野手だけでなく投手にもいなかった。監督が成長するためには、選手が期待に応えるしかない。いろんな作戦を立てることもできるし、思い切った野球ができる。選手に奮起してほしいね」
V9初期の主戦投手として“エースのジョー”と呼ばれた城之内邦雄氏(78)も同意見だ。
「高橋監督の采配うんぬんよりも、選手ががむしゃらにやっているように見えないのが問題だよ。
長嶋さんは1979年オフの秋季キャンプで中畑(清)や篠塚、江川(卓)、西本(聖)など若手を“地獄の伊東キャンプ”で徹底的に鍛えてチームを立て直した。高橋監督にもその覚悟があるかということ。続投となれば、今年の秋季キャンプが見物だね」