国内

「天皇は朝日新聞の愛読者」と書く韓国メディアの意図

2017年9月、高麗神社を訪れた両陛下 JMPA

 戦後の“皇室外交”でいまだ実現していないのが陛下の韓国訪問である。とくに来年退位される明仁天皇にとっては大きな心残りと思われる。以下は筆者(黒田勝弘)が、共同通信記者時代の先輩で陛下のご学友だった橋本明氏(昨年8月、死去)から、皇太子時代の話として聞いた裏話である。

 陛下は歴史に関心が深いことで知られるが、日本の近現代史について「3つの過ちがある」とよく語っておられたという。3つとは「琉球処分」「韓国併合」「先の大戦」である。陛下がこれまで皇太子時代を含め、沖縄訪問や戦跡への慰霊訪問をくり返されてきた背景には、そうしたご心情があったという。

 しかし韓国訪問だけは実現していない。代わりに韓国については間接的にそのお気持ちを示されている。代表例が2001年12月の誕生日記者会見。翌年の日韓共同開催サッカー・ワールドカップを前に語られた韓国に対する「ゆかり発言」である。日本の歴史書を引用されるかたちで、奈良時代の話として桓武天皇は古代・百済の王族と縁戚関係にあったことを紹介され、韓国との縁を語られている。

 あるいは昨年、私的訪問として埼玉県の高麗神社をわざわざ訪問されたこともそうだ。高麗神社は古代・高句麗の王族が祭られていることで知られる。陛下は古代史における「日韓のゆかり」を借りて韓国への思いを表されているというわけだ。

関連記事

トピックス

有村は春子の幼少期を演じた(NHK スクエア)
《オークションサイトに大量出品》有村架純が使用した『あまちゃん』台本が流出、所属事務所は「本人も胸を痛めている」 意外な“出品ルート”も明らかに
NEWSポストセブン
事件が起きてから数日、犯人はまだ捕まっていない(時事通信フォト)
《女子中学生の父親が警察署長情報はデマ》北九州ファストフード店事件をめぐる一連の憶測投稿に当該警察署は「事実ではない」
NEWSポストセブン
不倫旅行を終え、ホテルから出てきた2人
「ホテルというかあれですね…」二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏、銀座のバーのママとの不倫旅行スキャンダル 直撃取材に“現在の妻と離婚協議が最終段階”
NEWSポストセブン
1988年、『You're My Only Shinin' Star』で「第30回日本レコード大賞」金賞を受賞した中山美穂
【入浴中に不慮の事故】中山美穂さん、行きつけの焼肉店での”素の表情” 「いつも元気で素敵なまとめ役」だった 母と再婚した義父とも良好な関係
週刊ポスト
前途多難の国民の力代表・韓東勲氏(中央、時事通信フォト)
韓国戒厳令の後始末に奔走した与党「国民の力」韓東勲氏の娘に「MIT不正入学」疑惑 剥いても剥いても疑惑が出てくる“タマネギ男”が追及する泥仕合
週刊ポスト
取材に応じた「釜ヶ崎地域合同労働組合」委員長の稲垣浩氏(筆者撮影)
大阪・西成“あいりん総合センター”建て替えで路上生活者が「強制退去」 抗議活動を行う武闘派労働組合委員長が告白
週刊ポスト
中国発の飲食チェーンである「楊国福マーラータン」のマーラータン(麻辣湯)
〈キモすぎガチで声出た〉虫混入騒動の人気麻辣湯専門店、店員は「虫は野菜に入ってた。洗っているし今はもう大丈夫」実際は乾麺に…運営会社は「調査が終わっていない」と回答
NEWSポストセブン
田村瑠奈容疑者の猟奇的な側面が明らかになってきている
頭部切断事件・田村瑠奈被告(30)は自分の頬に切り込みを入れ…“あちらの世界”の恋人・ジェフの存在と“禍神さまの修行”
NEWSポストセブン
二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(HP/Instagram)
二階俊博・元自民党幹事長、“後継者”三男・伸康氏の不倫にコメント「知りません」 お相手女性の両親にはすでに“公認の仲”
NEWSポストセブン
北九州市の「マクドナルド322徳力店」で、中学生の男女2人が男に刃物のようなもので刺され、女子中学生が死亡した
《北九州市ファストフード2人死傷》女子中学生(15)は苦しそうにうずくまり…被害者の知人は慟哭「すごく真面目で可愛いくて、家族思いで…それだけはわかってほしい」
NEWSポストセブン
結婚後初めての誕生日を迎えた真美子夫人
大谷翔平、結婚後初の真美子さんのバースデーで「絶景」をプレゼントか 26億円で購入したハワイの別荘は青い海と白い砂浜を堪能できるロケーション
女性セブン
司忍組長も姿を見せた事始め式に密着した
《山口組「事始め」に異変》緊迫の恒例行事で「高山若頭の姿見えない…!」館内からは女性の声が聞こえ…納会では恒例のカラオケ大会も
NEWSポストセブン