巨人の監督になって3年、4年連続V逸という球団史上ワーストタイ記録をつくってしまった高橋由伸監督(43)への風当たりは強い。だが、コーチ陣は前任の原辰徳監督のときから留任したメンバーばかり、故障者続出という事情に、責任は問えないという声もあがっている。さらには、岡本和真(22)を4番に起用し続け、30本塁打の花を咲かせている。かつて巨人に立ちはだかったライバルたちの中にも、“擁護派”は多い。
元祖“フォークボールの神様”としてON(王貞治・長嶋茂雄)を相手に対巨人戦勝利数歴代5位の38勝を挙げた杉下茂氏(93)は、巨人で投手コーチを務めた経験もある。
「巨人は生え抜き監督がほしいし、スター選手だった高橋監督を何とか一人前にしたいんでしょう。選手の入れ替えには最低でも3年はかかるんだし、若手の育成がやっと実り始めた。僕は続投でいいと思います」
ロッテ、西武のパ・リーグ20年で2081安打を放った山崎裕之氏(71)も「経験のない監督が優勝するには、戦力的に厳しかった。このままCSに進出できれば、よくやったと言えるんじゃないか。巨人としては生え抜き監督に、簡単には失格の烙印を押して更迭できないということでしょう」と同情しきりだった。