4年連続優勝を逃すだけでなく、今季はCS進出にも黄信号が点っている、就任3年目の巨人・高橋由伸監督(43)。来季も監督を続けるのにふさわしいのか、賛否両論、条件付きの容認論が飛び交った。
「続投ならば巨人は終わり。CS出場で合格? 3位でも日本一のチャンスがあるシステムでは、名監督は生まれない」(広岡達朗氏・86)
「面白みがない野球で、このままじゃ客を呼べない。オーダーが固定されてくれば、強い時代に立ち返れる」(木俣達彦氏・74)
「見てて歯がゆい戦いぶり。続投ならコーチ陣総とっかえで、野球を知っている監督経験者をヘッドコーチに」(黒江透修氏・79)
「まだスタート地点。長い目で見て若い選手を使ったのがようやく芽が出て、実り始めたところ」(杉下茂氏・93)
このように様々な意見が球界OBからは飛び交ったが、400勝投手にして日本一監督、“カネやん”こと金田正一氏(85)は、こうまとめる。
「監督というのは、外から見て続投だの解任だのと論じられるほど、薄っぺらい仕事じゃないのよ。チームをいい状態で任される監督もいれば、次のチームが出来上がるまで耐えなきゃならない監督も必要。高橋監督の3年間は、我慢の時間だったのかもしれんよ。
どんな名監督でも、あくまでコマとなる選手がいなけりゃ勝てんのじゃよ。コマがあるのに勝てない監督には采配に問題ありと言い切れるが、コマを持たない監督に勝った負けたをいうのは、酷というもんよ」
ただ、若手をはじめ“コマ”は育ち始めたばかり。巨人ファンには、しばらく試練の時が続くことになりそうだ。
※週刊ポスト2018年10月5日号