広島カープが圧倒的な力でセ・リーグ3連覇を果たした。投打の主力も若いだけに「カープ黄金時代」を予感させるが、なぜかオールドファンたちは浮かない顔だ。「どうせ、しばらくしたらまたあの時代が来るんじゃないか……」──。その真意はどこにあるのか。
過去に、セ・リーグ3連覇を達成したことがあるのは巨人だけ。新たな歴史に名を刻んだ「赤ヘル軍団」の強さの秘密は何か。
「なんといっても選手層の厚さでしょう。丸佳浩(29)、鈴木誠也(24)とクリーンアップ2人がそれぞれケガで離脱した時期がありましたが、昨年までは主に代走・守備固め要員だった野間峻祥(25)が6月まで打率.350と打ちまくり、松山竜平(33)とバティスタ(26)が4番の代役を果たした。主力が欠けて負けが重なるといった“失速”がなかったことが独走につながった」(広島担当記者)
打線に比べて見劣りすると言われていた投手陣も、ジョンソン(33)、大瀬良大地(27)、野村祐輔(29)を中心にローテーションは大きく崩れなかった。
「今村猛(27)、中崎翔太(26)らのリリーフ陣に、2年目のアドゥワ誠(19)が加わり、育成から左腕のフランスア(25)があがってきてブルペンも盤石になった」(同前)
主力を張るのは、20代中盤から30代前半の脂の乗った選手たち。さらに、下の世代も充実している。