菅原文太、松方弘樹、渡瀬恒彦と昭和の名優たちがこの数年の間に相次いで世を去るなか、彼ら“銀幕スター”と様々な作品で共演してきた梅宮辰夫(80)も映画やテレビの舞台から距離を置き始めている。
『不良番長』や『仁義なき戦い』シリーズを筆頭に、戦後の日本映画を牽引してきた梅宮だが、2011年の『明日泣く』を最後にスクリーンから離れ、今年5月のバラエティ番組以来、テレビ出演もない。近況について、芸能関係者が語る。
「東京から完全に撤退してしまったんです。3億円ともいわれた都内の自宅を5月に売却し、奧さんのクラウディアさんと一緒に、神奈川県内の海沿いの温泉地にある別荘に生活拠点を移しています。たまに娘のアンナさんも来るみたいですね。30年以上住んだ自宅を手放すことについては、“無駄に大きな荷物を持っていても仕方ない”と話していました。腰痛が悪化して長い距離を歩くのは辛く、最近は歩行補助器に頼ることも多いと聞きました」
2016年7月に十二指腸がんを患い、患部に加え胆嚢と膵臓、胃の一部を切除したことを告白。12時間に及ぶ手術で、術後は体重が10キロ以上も落ちたというが、それ以降は残りの人生を見つめ直す時間になったという。親交のある映画関係者が語る。
「戦友ともいえる俳優仲間が次々に亡くなっていくなかで、最近の梅宮さんには“引退”の二文字が頭にちらついていたようです。“芸能界に未練はない”と話していました。自宅を手放したのと芸能活動がなくなったのが同じタイミングだったのも気になります」