米有力紙「ロサンゼルス・タイムズ」のジョナサン・ケイマン北京支局長が2人の女性からセクハラ被害の告発を受け、同紙本社の調査の結果、9月下旬に支局長を解任され、同社を退職していたことが分かった。ケイマン氏は中国駐在の外国人記者の集まりである中国外国記者協会(FCCC)会長も務めたほどのベテラン記者で、ジャーナリストとしてセクハラを糾弾する立場だっただけに、北京の外国人記者の間に衝撃が走っている。AP通信が報じた。
ケイマン氏を告発したのは友人のローラ・タッカーさんと、北京で米紙ウォールストリート・ジャーナルとAFP通信の特派員を務めたことのあるソレシア・ソンメズさん。
タッカーさんは2013年に北京の同じアパートの住んでいたケイマン氏に性的関係を強要され、拒否したところ、レイプされたという。その後も、ケイマン氏は執拗にタッカーさんに性関係を迫ったため、米国に帰国し、今年1月にはLAタイムズ本社に訴えた。
これが表沙汰になり、ケイマン氏はFCCC会長を辞任していた。
さらに、今年5月にはソンメズさんがケイマン氏にレイプされたと同紙本社に告発した。同紙はケイマン氏を停職扱いにして、調査を継続していた。
ソンメズさんによると、FCCCの集まりの後、ケイマン氏がソンメズさんが運転するスクーターに同乗してアパートまで送ってもらった後、部屋の中で性的関係を迫り、いきなり襲いかかってレイプされたという。これについて、ケイマン氏は「双方の合意の上だった」と証言しているという。