ジャニーズのアイドルグループ、TOKIO。不祥事により山口達也がグループを脱退し、4人体制となってから10月6日でちょうど5か月となった。騒動直後、メンバーが会見やテレビで謝罪するなど波紋を広げたが、4人はこの騒動によるダメージを払拭できたのか。ソロ活動とグループ活動からTOKIOの現在と今後について占った。
漫画家でコラムニストのカトリーヌあやこさんはこう語る。
「TOKIOはもともとソロ活動が多いグループです。ソロでの活動に関しては、今は山口さんの騒動の影響はほぼないと言っていいのではないでしょうか。ドラマや映画では、長瀬智也さんは6月公開の主演映画『空飛ぶタイヤ』が大ヒットしましたし、松岡昌宏さんは10月ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)など、ドラマや舞台出演が途切れません。
バラエティーでの活動では、城島茂さんが“島茂子”としてDVDシングルをリリースしてドラマ『家政婦のミタゾノ』(テレビ朝日系)主題歌に起用されました。国分太一さんは『ビビット』『世界くらべてみたら』(共にTBS系)のMCなど複数のレギュラー番組を持ち、今までどおり活躍しています」
ソロでは騒動前と変わらず活躍しているように見える4人だが、グループではどうだろうか。グループの代名詞的な番組『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)の状況を見ると、必ずしもそうではないようだ。
リスタートとなった5月13日の放送は注目が集まり、視聴率20.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と大台を突破。その後は17%を超えることもあり順調だったが、7月の視聴率は順に、14.2%、13.9%、14.0%、13.6%、13.8%と、低迷した。これは5月13日以前の直近5回(スペシャル版はのぞく)の平均15.4%を下回る数字だ。
「TOKIOの中で、山口さんの存在は大きかったと改めて思います。特に“鉄腕DASH”では、山口さんは常勤状態でした。番組企画の『DASH島』『DASH海岸』では、自ら潜水するために潜水士の資格を取得し、資材を運ぶ船を運転するために一級小型船舶操縦士の資格も取った。島の探索やモノ造りに山口さんは欠かせず、“鉄腕DASH=モノ造り=山口達也”というイメージが強かったですから。
しかもメンバーはソロ活動が忙しく、全員揃うことはなかなか難しい。とうとう7月15日放送回は城島さん1人になってしまい、人材不足が露呈しました。もちろんメンバーは穴を埋めようと頑張っていて、全体的には出演するメンバーが増えています。特に長瀬さんの登場回数が増えていて、インドまでスパイスを探しに行った『俺たちのDASHカレー』は、長瀬さんの明るいキャラクターが出ていましたし、“鉄腕DASHらしい”いい企画だなと思いました」(カトリーヌさん・以下「」内同)
メンバーの努力や、8月の嵐・二宮和也のゲスト出演などで、13%台に落ち込んだ視聴率は徐々に回復傾向を見せている。8月は15%台をキープ。9月の視聴率は、16.4%、15.1%、14.5%、13.6%と再び下落していったが、9月30日の2時間スペシャルは16.7%を記録し、なんとか持ち直した。