芸能

3度のがんを経験した古村比呂、人生観が変わった強烈な体験

抗がん剤治療の合間に語った過酷な闘病生活(撮影/槙野翔太)

「私、日によってかぶり方が違うみたいなんですよ。変じゃないですか?(笑い)」

 前髪を気にかけながら語る古村比呂(52才)。その髪は、抗がん剤治療の副作用で地毛が抜け落ちてから着けるようになったウイッグだ。まだ慣れておらず、「現場に行くとヘアメイクさんに“古村さん、ズレてます”といつもダメ出しされるんです」と笑う。

「今年から始まった抗がん剤治療から2週間が過ぎた頃、頭がムズムズしだして、ちょっと触ったらごそっと。その後2日でスーパーのレジ袋がいっぱいになるくらい抜けました」(古村。以下「」内同)

 古村は2012年1月に子宮頸がんが発覚。子宮全摘出手術を受けた。

「それからちょうど5年、これでがんとのつきあいが終わると思った区切りの年に、かえっておつきあいが深くなるなんて…」

 骨盤内のリンパ節などにがんが見つかったのだ。

「定期的に検診を受け、人いちばいケアをしてきたつもりでした。自覚症状もなかった。なんで? これ以上、私は何をすればいいの? って。現実を受け入れられませんでした」

 まもなく昼ドラマ『トットちゃん!』(テレビ朝日系)の出演が控えていた。1987年のNHK朝ドラ『チョッちゃん』に主演した彼女への新たなオファーは、そのチョッちゃんの母親、つまり黒柳徹子の祖母役。「このドラマに出たい」という強い思いと、「早く治療すれば、それだけ治る可能性が高い」と言う主治医の言葉で、気持ちを立て直すことができた。

◆これまでの治療が合っていないのでは?

 抗がん剤と、骨盤内の患部に放射線を照射する治療とが並行して始まる。28日間、平日は毎日放射線治療を受け、1週間に1度抗がん剤投与を受ける。放射線治療は1回5分くらいだが、その副作用は予想よりもはるかにつらいものだった。

「放射線を当てた部分が熱くなり、低温やけどのような痛みを感じるんです。体がとても重く、だるくてつらくて。抗がん剤の方は激しい吐き気で、洗面器を抱えてベッドに入るような状態でした。“これが一生続くわけないんだから”って自分に言い聞かせていました」

関連記事

トピックス

山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン