プロ野球ドラフト会議(10月25日)で注目を浴びる大阪桐蔭の面々。2年生から侍ジャパンU-18のメンバーで活躍してきたのが藤原恭大だ。『4千分の1の名将』(大和書房)を上梓したスポーツジャーナリストの古内義明氏が、入学以来取材を続けてきた藤原の胸の内に迫った。
──史上初となる2度目の春夏連覇から2か月ほど経ちましたが、甲子園はどんな場所?
藤原:あんなに観客が入るところは甲子園しかないと思いますし、本当に素晴らしい環境で野球ができました。注目もしてもらえて、これほどの場所はないと思っているので、感謝しかありません。
──春と夏を通じて、一度も負けないで、頂点に立ったまま終わるのはどんな気分?
藤原:優勝旗を持ったりもしましたが、優勝したという実感がまだわかないです。
──個人として100点満点中、何点?
藤原:60点くらいです。自分としてもっと出来たな、という部分もあったので、そこに少し悔いが残っています。
──誰が一番いいピッチャーと感じましたか?
藤原:決勝で対戦した金足農業の吉田を始め、最後の夏は全員いいピッチャーでした。
──甲子園通算5本塁打は先輩の平田(中日)や森(西武)らと肩を並べる歴代5位タイです。
藤原:もっと打てたと感じたこともあったので。やっぱり金属バットを使うバッターは有利だと感じています。木製バットだったら、打ててない部分もあったと思うので。
──なかなか厳しい自己採点ですね。ミレニアム世代と言われた中でプレッシャーを感じたことは?
藤原:(甲子園で)勝たないといけない、というのはありました。
──振り返って、大阪桐蔭は自分にとってどういうものでしたか?
藤原:入学する前から、「強い、強い」と言われていました。新チームが始まった時も自分たちではそんなに強くない、弱いチームとしてスタートしましたが、周りからは、「強い」と言われながら、ずっと練習をしてきました。その周りからの刺激が自分にはすごく良かったというか。みんながやっぱり勝たないといけない、優勝するという目標に向かって出来たので、個人としてもチームとしてもすごく成長したんじゃないかなと思います。
──侍ジャパンU-18の経験はどうでしたか?
藤原:2年連続で経験させてもらって、すごい仲間とやらせてもらったり、強い相手とやらせてもらって、去年と違って、また違う見方がすごく得られたので本当にいい経験になりました。