女子アナ界で根強くささやかれていた「30歳定年説」。しかし、今や時代は変わった。ベテランの女子アナが活躍するケースが増えているのだ。笑顔と元気で地元に愛される地方局の現役ベテラン女子アナのひとり、富山テレビ放送の深津麻弓アナ(42歳)が、これまでの仕事と今後の夢について語ってくれた。
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私の野望は、まずはアナウンサーとして「富山の有働由美子」になること。どんな話題でもざっくばらんに話すことができる、大人の女性のイメージを確立し、次に「富山の上沼恵美子」を経由して最終的には「富山の黒柳徹子」になることです(笑い)。せっかく富山という素敵な土地に根を下ろして帯番組を任せていただいているので、年齢に関係なくとことんメディアに出続けてやろうと考えているんですよ。
とはいえ、東京の大学を卒業して富山テレビ放送に入社する以前は、そもそも富山がどこにあるのかも知りませんでした(笑い)。入社半年でニュース番組のキャスターに抜擢していただいたのですが、顔は暗いし声は低いし、「新人なのにフレッシュ感がない」とダメ出しの連続。フリートークなんてまったくできないので、放送時間が余ったらどうしようといつもオドオドしていましたが、2004年にFNS(フジネットワーク)の賞をいただいて、ようやく「私、アナウンサーになれたんだ」と思えるようになりました。
2005年に地元の名古屋テレビ放送に移籍して、2年前に富山テレビ放送のかつての上司に「後輩を育成してほしい」とお誘いをいただいて戻ることになりました。
実際に若手と触れ合っていて感じることは、やはり全体的におとなしい子が多いということです。あと、なんでもすぐにネットで調べる!! 私が新人だった頃は、会社にこもっていると「外に出て取材してこい!!」と怒られていましたから、隔世の感があります。