日本一奪還を目指す巨人の原辰徳・新監督の船出はサプライズだらけといっていい。プロ野球でのコーチ経験がない宮本和知、元木大介両コーチの抜擢だけではない。一軍は吉村禎章・打撃総合コーチの留任と2人のトレーニングコーチの配置転換以外、6人が新任で4人に指導者経験がない。大幅なテコ入れが図られたこの人事に、巨人番記者からは“ファンケル内閣”と揶揄する声があがる。
「報知新聞社が主催する野球教室『ファンケルキッズメンバー』からきています。原さんが総監督を務める小中学生の軟式野球チームを対象とした野球教室で、講師陣には宮本、水野雄仁、元木、吉村、鈴木尚広・外野守備走塁コーチと一軍主要コーチ5人がメンバーに名を連ねています。
山口寿一オーナーからの監督就任要請直後の13日に行なわれた豊中市での野球教室ではそのうち4人が参加していて、ここでコーチ打診の声をかけたのではないかと囁かれているほどです」(巨人担当記者)
残る一軍のポストには後藤孝志・打撃コーチと相川亮二・バッテリーコーチが入閣した。
「後藤コーチは入団時の目標で“原辰徳選手と一緒にスタメン入りすること”とコメントし、原監督に仲人をしてもらった間柄です。
相川コーチは原二次政権の2014年オフ、阿部慎之助を一塁へコンバートするため、原監督が熱望してFAで獲得した経緯がある。昨年、巨人を引退した際にコーチを打診されたが、経験不足を理由に断わっている。わずか1年で翻意したのは恩がある原監督だからだろう」(巨人OB)