累計60万部を超えるベストセラー『ママがおばけになっちゃった!』シリーズの人気絵本作家が、初の週刊漫画に挑んだ作品として話題を呼んでいる女性セブンの大人気連載『ごりらかあさん』がこの度、オリジナルストーリーの描き下ろし絵本として刊行された。早くも話題になっている本作に、のぶみさんはどんな思いを込めたのか。そこには、誰もが大切に秘めている“お母さん”への思いがあった。
『ごりらかあさん』の主人公・こたろうの母親は、強くて、優しくて、でも、ちょっとごりらに似ているという、200作を超えるのぶみ作品の中でも、今までにない不思議なキャラクター。思わず噴き出してしまう親子の“あるある”なやり取りがある一方、子供たちとまっすぐに向き合い、子育てに奮闘する姿には胸が熱くなり、泣いてしまった、子供が幼かった頃を思い出したという声がたくさん届いている。
そもそも、なぜ“ごりら”なのか? 作者ののぶみさんに、この不思議でユーモラスな母親像に込めた思いを尋ねてみた。
「自分の子供のためには、苦労や困難を厭わない“母は強し”という最強の、そしてちょっと懐かしいお母さんを描きたかったんです。そのモチーフとして“ごりら”が浮かびました。
ごりらって、なんだかあったかいじゃないですか。そこで、ごりらのことをいろいろ調べたら、ごりらは家族のことをすごく大事にして、子供のこともずーっと抱っこしている。集団で行動する習性もあり、ぼくが描きたかった“昭和のおかん”ってイメージにもピッタリだったんです。
キャラクターを作る時に、ぼくなりの思いをそこに託すんですが、ごりらかあさんは、優しくて、あったかくて、こんな人がいたら友達になりたいなって思える人にしようと思いました。実際にこういうお母さんが身近にいたら、みんな結構好きなんじゃないかな」
さらに、ごりらかあさんの母親像には、自身の幼少期の憧れもあったと続ける。