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貴ノ岩の訴訟取り下げに心理士も陥る「後知恵バイアス」

母国モンゴルでバッシング受けた貴ノ岩

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人やトピックスをピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、元日馬富士への訴訟を取り下げ話題になっている貴ノ岩を分析。

 * * *
 一体、誰のためになったのか、何のためにやったのか?貴ノ岩関が元横綱日馬富士を相手に起していた民事訴訟を取り下げたというニュースを聞いて、そう思った。

 発端となったのは、昨年10月、秋巡業中に開かれたモンゴル出身力士らの宴会で、元横綱日馬富士が幕内・貴ノ岩に暴行を加えたあの事件。事件後、日馬富士は引退し、貴乃花部屋は消滅、貴乃花親方は退職した。そして、ケガを負った貴ノ岩は10月、元日馬富士に対して、治療費や慰謝料など約2400万円の損害賠償を求め訴訟を起していたのだ。

 個人的には、なぜわざわざ訴訟するんだろう?なぜ今頃?という印象だった。賠償問題の解決がまだ済んでいなかったことにも驚いたが、提示された賠償金額2400万円にも驚いた。代理人弁護士によると、ケガだけでなく、それによる精神的苦痛に対する慰謝料や、休場を余議なくされたことによる逸失利益を請求するということだったが、訴訟に踏み切るのがよいのか、これが妥当な金額なのかどうか判断が付きかねた。

 それより何より、提訴などして大丈夫なのか?貴ノ岩への風当たりが強くなるだけではないのだろうか?似たような感覚を持った人も多いのではないだろうか。

 結局、提訴からわずか3週間ほどで、貴ノ岩は訴えを取り下げた。発表したコメントには「母国のモンゴルでは私に対する想像を超える強烈なバッシングが始まり、私の家族も非常に辛い目に遭うことになりました」とあり、家族から裁判を止めるよう要請があったことを明かした。

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