全国のローカル鉄道で運行が広まっている観光列車は、ただ景勝地を走るだけのものから、車内で沿線のガイドを行ったり、名物料理を提供するなど幅が広がり、専門のアテンダントが乗車してサービスすることが増えている。京都府の日本海側で運行する京都丹後鉄道(WILLER TRAINS株式会社)でアテンダント歴9年になる清水舞さんに、揺れる列車のなかでの仕事について聞いた──。
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5年前から観光列車の運行が始まり、車内でお料理を提供したり、観光ガイドをするようになりました。10年前の入社当初は、普通列車の車掌をしていたので、まさかここまで仕事内容が変わるとは思いませんでした(笑い)。揺れる車内でお料理やお飲み物を出す時は、今でも緊張しますね。
私を含め、現在9名のアテンダントが在籍していますが、どうすればお客様にもっと喜んでいただけるかを、常に話し合っています。車内販売用のお菓子やグッズのアイデアを出し、採用されることもあります。
先日は90歳の男性が乗車されました。最後に「また乗りに来てくださいね」と伝えたら、「ありがとう」と泣いて喜んでくださり、私も泣きそうなほどうれしくって。毎日が充実しています。
●京都丹後鉄道(WILLER TRAINS株式会社) /京都府北部、日本海に突き出した丹後半島で、宮豊線(宮津~豊岡)、宮舞線(宮津~西舞鶴)、宮福線(宮津~福知山)を運行。海と素朴な田園風景を眺めつつ、福知山~天橋立・天橋立~西舞鶴の区間を走るレストラン列車「丹後くろまつ号」、カフェ列車「丹後あかまつ号」、予約なしで乗車ができる「丹後あおまつ号」などが人気を集める。下写真は「丹後くろまつ号」の天然木を贅沢に使用した車内
撮影■槇野翔太
※週刊ポスト2018年11月23日号