スポーツ

稀勢の里現役続行を願う声、「引退後」の相撲界を憂うため

初日から4連敗を喫し休場(共同通信社)

 九州場所前、絶好調だと報道等で伝えられていた横綱・稀勢の里だが、いざ幕を開けると初日から4連敗。5日目から休場に追い込まれた。“完全ガチンコ場所”であるがゆえの展開となった。

 5日目からの途中休場を巡っても、稀勢の里は重圧のなかでの決断を迫られていた。関係者の間では早い段階から休場が囁かれていたが、4日目までの稀勢の里は敗れた後の支度部屋では口を開かず、田子ノ浦部屋の宿舎は報道陣シャットアウトの態勢が続いた。

「3連敗したあたりで部屋の関係者からは“もう休場したほうがいい”“初場所で再起を図れ”という声があがっていた。秋場所は10勝5敗の成績だったから、即引退にはならないと考えていたからです。ただ、稀勢の里本人は最後まで出場にこだわった。初めての一人横綱ということにも、責任を感じていたのでしょう。現役時代の最高位が平幕の田子ノ浦親方(元前頭・隆の鶴)は、横綱に強くはいえない」(後援会関係者)

 稀勢の里には、田子ノ浦部屋の関係者だけでなく、所属している二所ノ関一門からの期待と重圧ものしかかってくる。

 貴乃花親方が9月末に電撃引退を発表し、旧貴乃花部屋の力士たちや同一門の部屋などを二所ノ関一門が吸収。その結果、関取22人を抱える一大勢力へと伸張した。

「所属する関取には、阿炎(あび・前頭7)、阿武咲(おうのしょう・前頭13)ら伸び盛りの20代の人気力士が多く、このままの勢いなら一門から理事長を出すのも夢じゃないような大派閥になってきた。そうした流れができているからこそ、タニマチから祝儀を集める上で最大の目玉となる日本人横綱には、少しでも延命してほしい。

 また、一門を超えて考えても、日本人横綱の存在は宝です。白鵬が2020年の東京五輪まで現役を続けて開会式で土俵入りをしたいと公言しているが、協会側が本当に“五輪土俵入り”の大役を果たしてほしいのは、日本人横綱でしょう。それだけに、(横綱の)白鵬、鶴竜が休んだ場所で復活優勝を果たしてもらいたかったのですが……」(若手親方)

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン