ビジネス

就活「売り手市場」は嘘? 上場企業の求人数は16%しかない

就活戦線 「売り手市場」は嘘?(写真はイメージ)

 就活は、「空前の売り手市場」と報じられている。確かに、就活関連掲示板では複数の内定を得たとの報告も少なくない。だが、数字を冷静に分析すると、有名企業を希望する学生にとっては「売り手市場」とも言えないのだという。就活塾・キャリアアカデミーの宇佐川景子氏が解説する。

 * * *
「志望業界は、食品です。理由は、食べることが好きだからです」
「小さい頃から憧れていたので、航空業界に興味があります」

 就活の時期を迎えると、学生は例年、食品業界や航空業界に興味がある、と言うようになります。両業界とも就活生に身近であり、具体的な企業名を思い浮かべることができるのが、人気の一因であると考えられます。

 実際、ANAとJALは、就職企業人気ランキングで例年上位に入っています。食品業界は、知名度が高い上に採用人数がとても少ないため、倍率が数百倍から数千倍にもなります。そうした誰もが知る有名大手企業に入るのは、どれくらいの難易度なのでしょうか。数字で見ていきましょう。

 2019年3月卒業予定の就活生で見ると、民間企業の新卒総求人数は約81.4万件です(リクルートワークス研究所調べ)。一方、就活生の総数は約42.3万人であり、求人数より就活生が38.1万人少なく、全体で見れば「売り手市場」という表現は正しいと言えます。

 ただし、「上場企業」に限定すると求人数は13万件で、全企業の求人数の約16%に過ぎません。この13万件という数字は、国公立大学及び早慶上智ICUの1学年分の学生数(15.6万人)を下回っています。つまり、上場企業に入社することは、国公立大学、早慶上智ICUに入るのと同じくらい「狭き門」なのです。

関連記事

トピックス

米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
地雷系メイクの小原容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「家もなく待機所で寝泊まり」「かけ持ちで朝から晩まで…」赤ちゃんの遺体を冷蔵庫に遺棄、“地雷系メイクの嬢”だった小原麗容疑者の素顔
NEWSポストセブン
渡邊渚さん
(撮影/松田忠雄)
「スカートが短いから痴漢してOKなんておかしい」 渡邊渚さんが「加害者が守られがちな痴漢事件」について思うこと
NEWSポストセブン
平沼翔太外野手、森咲智美(時事通信フォト/Instagramより)
《プロ野球選手の夫が突然在阪球団に移籍》沈黙する妻で元グラドル・森咲智美の意外な反応「そんなに急に…」
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)は被害者夫の高羽悟さんに思いを寄せていたとみられる(左:共同通信)
【名古屋主婦殺害】被害者の夫は「安福容疑者の親友」に想いを寄せていた…親友が語った胸中「どうしてこんなことになったのって」
NEWSポストセブン
高市早苗・首相はどんな“野望”を抱き、何をやろうとしているのか(時事通信フォト)
《高市首相は2026年に何をやるつもりなのか?》「スパイ防止法」「国旗毀損罪」「日本版CIA創設法案」…予想されるタカ派法案の提出、狙うは保守勢力による政権基盤強化か
週刊ポスト
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《累計閲覧数は12億回超え》国民の注目の的となっている宮内庁インスタグラム 「いいね」ランキング上位には天皇ご一家の「タケノコ掘り」「海水浴」 
女性セブン
米女優のミラーナ・ヴァイントルーブ(38)
《倫理性を問う声》「額が高いほど色気が増します」LA大規模山火事への50万ドル寄付を集めた米・女優(38)、“セクシー写真”と引き換えに…手法に賛否集まる
NEWSポストセブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
《再スタート準備》中居正広氏が進める「違約金返済」、今も売却せず所有し続ける「亡き父にプレゼントしたマンション」…長兄は直撃に言葉少な
NEWSポストセブン