国内

日大でも事件化 学生を食い物にするイベサーというシステム

イベントサークルで大学デビューしようとしたら…

 日本大学のイベントサークル幹部が、サークル会費を取り立てようと元メンバーを暴行しバッグを奪った強盗容疑で逮捕された。同サークルでは、一度でも加わったメンバーに対して、厳しい会費の取り立てが行われていた。これをきっかけとして、他のイベントサークル、通称イベサーでも金への執着を隠さない、似通った実態が明るみに出つつある。ライターの森鷹久氏が、イベサーの現幹部と元幹部に、イベントサークルの実態や目的を聞いた。

 * * *
 サークルの元メンバー男性に暴行を加え、バッグなどを奪ったとして日本大学4年でサークル幹部の男二人が逮捕された事件。パーティーなどに人を連れてくる「ノルマ」が課せられたり、毎月のサークル費を強制的に徴収されたなど、同サークルに関わった学生たちから他にも被害を訴える声が続出しているが、その舞台はまたしても「イベントサークル」だった。

「イベサー」と聞けば、2003年に起きた早稲田大学のサークルが起こした事件のイメージが強い。14人もの実刑判決が出たこの事件は2004年に集団強姦罪と集団強姦致死傷罪を創設につながったため、大人にとって大学のイベサーと聞けば、飲酒を強要して女性に乱暴をする悪い印象が強くある。それから十年以上が経った今の大学生は、当時の事件を知らない世代だ。そのためか、いまも各大学には様々かつ悪質なイベントサークルが存在している。

 果たして現在、イベントサークルとはどのような人たちが何のために運営しているのか?

 都内の有名私大に通う現役イベントサークル幹部・O氏は、今は金儲けと人脈づくりがイベントサークルを主宰する目的だと言う。

「金と人脈だけっすね。有名サークルの幹部になれば、月に数十万を稼ぐ人間もいます。社会人になってからも、サークルの相談役や会長を名乗って影響力を及ぼし、収入が永続的に続く」(O氏)

 サークルの主な収入源は、メンバーから集める会費と、イベントの参加費用だ。これでどうやって金儲けになるのかと思うが、より多くのイベント参加者を集められれば参加費が増え、サークルメンバーの人数が多ければ会費という名の定期収入がかなりの金額になる。赤字になるイベントもありそうなものだが、大勢の参加者を集めさえすれば、開催費用よりもずっと多くの金が入るから問題ないのだそうだ。また、学生のお遊び程度だろうと思いがちだが、一回のイベントで収益が数百万に及ぶこともあり、金額的な部分だけみれば、完全なビジネスが成り立っている側面もある。

「イベントだけじゃなくて、セミナーもやっていますよ。人が集まれば直”カネ”になりますから、昔より集客はシビアに求められますね。たとえば、一回三千から五千円の入場料がかかるイベントに新規で人を呼んだ場合、(勧誘に成功したメンバーへの報酬として)バックは大体二千円。サークルの会費が月に一万から三万円かかるイベサーがありますが、大体5人から10人を(イベントへ)毎月、新規で勧誘すればチャラ。それ(会費の金額)以上は丸々自分の儲けとなる。実際に集客頑張って、月に何十万も稼いでるやつはいますよ」(O氏)

 主催するイベントへの参加者を集めると、その成功報酬として入場料の一部がメンバーに配分されるのが、多くのイベントサークルで採用されている仕組みだ。そのサークルにとって初めてのお客さん、新規参加者であれば成功報酬の割合も高く設定されている。数万円単位のサークル会費は大学生にとって大きな負担だが、初参加の人を数多く連れてくる才覚や要領の良さを身につければ、かなり割の良いアルバイト代わりになる。

関連記事

トピックス

女優のジェニファー・ローレンス(dpa/時事通信フォト)
<自撮りヌード流出の被害も……>アメリカ人女優が『ゴールデン・グローブ賞』で「ほぼ裸!」ドレス姿に周囲が騒然
NEWSポストセブン
豊昇龍、大の里、八角理事長
【八角理事長が「金星」を語る】大の里、豊昇龍が歴代最多配給ペースに! 理事長は「今は三役が少ないから。2横綱はよくやっている」と評価 現役時代の安芸乃島戦を振り返り「平幕の時は嫌な感じが…」とも述懐
NEWSポストセブン
次期衆院選への不出馬を表明する自民党の菅義偉元首相(時事通信フォト)
「菅さんに話しても、もうほとんど反応ない」菅義偉元首相が政界引退…霞が関を支配した“恐怖の官房長官”の容態とは《叩き上げ政治家の剛腕秘話》
NEWSポストセブン
ボニー・ブルーがマンU主将から「発散させてくれ」に逆オファーか(左/EPA=時事、右/DPPI via AFP)
「12時間で1057人と行為」英・金髪インフルエンサーに「発散させてくれ…」ハッキング被害にあったマンU・主将アカウントが名指し投稿して現地SNSが騒然
NEWSポストセブン
現地の“詐欺複合施設”(scam compounds)を追われる人たち(時事通信=AFP)
《“カンボジアでかけ子”日本人が13人逮捕》「空港に着いた瞬間に拉致」「 “詐欺複合施設”で囚人のような生活も」“国際詐欺組織”が日本人を闇バイトに引き入れる恐怖の手口
NEWSポストセブン
参政党は国政経験が乏しく、国会議員経験者を積極的に受け入れているという(時事通信フォト)
《参政党議席増で高市政権連立入りの可能性》 重婚疑惑に「このハゲー!」発言…自民党を追われた“すね傷議員”を続々擁立か「自民党に恩を売る絶好の機会」
NEWSポストセブン
巨人への移籍が発表された楽天・則本昂大(時事通信フォト)
楽天・則本昂大の巨人入りに大物OBが喝! 昨年の田中将大獲得に続く補強に「下の下のやり方。若手はチャンスがなくなりやる気が失せる。最低ですよ」と広岡達朗氏
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組が初詣に》“武闘派エルメス若頭の動向”に警察が関心…司忍組長不在の参拝で注目集まる「七代目誕生時期」
NEWSポストセブン
“マッサージ店”の元マネージャー、プンシリパンヤー・パカポーン容疑者(38)。12歳のタイ少女にわいせつな行為をあっせんさせた疑いがある(写真右:時事通信)
〈仕事の初日、客は1人〉〈怖くて手も腕も足も震える〉押収物の“日記”に綴られた壮絶な日々……12歳タイ少女に性的サービスあっせんの“ブローカー”タイ人女性(38)が検挙
NEWSポストセブン
中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
「長期間歩かずにいたせいで神経に影響」クスリ漬け、歯を全部抜かれたのでは…中国ギャル系インフルエンサー(20)の現在の容態《“詐欺集団の幹部の恋人”説に本人が「以前はね」》
NEWSポストセブン
北海道日高町で店の壁の内側から遺体が見つかった事件。逮捕された松倉俊彦容疑者(49)、被害者の工藤日菜野さん。(左・店舗のSNSより、右・知人提供)
「2人の関係は公然の事実だった」飲み屋街で目撃されていた松倉俊彦容疑者と被害女性の“親密な関係” 「『嫁とはレス』と愚痴も」【日高・看護師死体遺棄】
NEWSポストセブン
島根県の私立松江西高校で男子生徒が教師と見られる男性に暴言や机や椅子を投げたりする動画が拡散されている(HP/Xより)
「謝れや、オラァ!」私服の生徒が暴れ、“おじいちゃん教員”は呆然と立ち尽くし…「炎上した動画は氷山の一角です」島根・松江西高校のOBが明かした“環境激変”の実情
NEWSポストセブン