昨今、全国各地で婚活パーティーが隆盛だが、女性はより条件のよい男性を求め、血眼になっているという。
金融会社に勤めるアスカさん(34)は、18時に仕事を終えると銀座のデパートの化粧室で念入りに化粧直しして、薄手のワンピースに着替える。そして、とある婚活パーティー会場に向かった。何度か出席したことがあり、顔見知りのスタッフもいるという。
「女性の参加者は私と同じ30代が多くて、何度か見かけたことがある“常連”ばかりですよ。私、絶対に一人でしか参加しません。友達と男性を取り合うのもしんどいし、ライバルをわざわざ増やすのも変ですしね。それに、職場の同僚とか、友達にはここでの自分はちょっと見せられないかな」
男性4割、女性6割のパーティーは、名前や職業、趣味をシートに記入して、自己紹介タイムを終えると、フリータイムに突入する。数人いる20代女性に、自然と男性陣は列を作っていく。
“壁の花”になってしまうかと思いきや、アスカさんは「ここが私のメインイベントなんですよ」と微笑んだ。本来ならイベントの最後にカップル成立、それから電話番号やLINEを教え合うのがパーティーの“ルール”だが、アスカさんはフリータイムで連絡先を交換するようにしている。
「“途中で帰っちゃうかもしれないので連絡先、交換しませんか?”と聞き出すんです。1回のイベントで最低3人とは交換します。参加費を払っているのに1人とカップル成立するかしないか──なんて効率が悪すぎるじゃないですか。若いコは“誘われるの待ち”が多いけど、私たち30代は、ある程度目の前に餌をぶら下げないと。だから、話が早い“大人の女”をアピールするんです」