ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)が、最終章に突入する。ドラマは若年性アルツハイマーを患う医師の北澤尚(戸田恵梨香)と、小説家の間宮真司(ムロツヨシ)の10年にわたる純愛物語。連続ドラマでは本格ラブストーリー初出演となるムロや、怖すぎる小池徹平の“怪演”などで話題を呼んだ本作で、ひそかに男を上げているのがTOKIOの松岡昌宏だ。
松岡はエリート精神科医の井原侑市を演じている。尚に結婚式目前で突然婚約を破棄されながら、主治医として尚をサポートする。しかも、気持ちのすれ違いにより別れた尚と真司の橋渡しを侑市がすることで、尚と真司は結婚に至る。侑市の対応に胸を打たれ、号泣した視聴者は少なくないだろう。
松岡の演技について、コラムニストのカトリーヌあやこさんが分析する。
「松岡さんの役は、いってみれば“寝取られ男”です。しかし取り乱さずに、彼女に思いを寄せながら、それを内に秘めて医者として支えます。最初は“嫌なやつ”に見えましたが、次第にこんないい人が世の中にいるのか!というほどの男っぷりを見せています。元々松岡さんは男気のあるタイプですが、ドラマにもそれがにじみ出ています」
松岡が男を上げたのは、元メンバー・山口達也の事件に対するTOKIOの謝罪会見が記憶に新しい。山口の謝罪会見に対し、「彼のあの甘ったれた意見はどこから出るんだろうと正直思いました」などと涙を流しながら言い、メンバーの中でもっとも厳しい姿勢を貫いた。
「松岡さんは会見で苦言を呈していましたが、そこからは山口さんに立ち直ってほしいという思いが感じられました。松岡さんは山口さんを“兄い”と呼んで慕っていましたが、そこで、あえて厳しい言葉を投げる姿は男気にあふれていました。そうした松岡さんの誠実な姿は、今回のドラマでの役どころと重なり、“誠実で男気のある医師”という役に説得力を与えていると思います。
最近の松岡さんは『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)のように、キャラクターが強い役のイメージがある中で、松岡さんが本来持っている男らしさと優しさが伝わってきます。このドラマは大石静さんのオリジナル脚本ですから、当て書きの部分がありそうです」
今年は山口の不祥事もあり、TOKIOは昨年まで24回連続出場していた『NHK紅白歌合戦』に出場できなかった。音楽活動も休止したままだ。