ライフ

【山内昌之氏書評】5mm以下の癌も 名医が明かす病気発見術

『名医が教える病気の見つけ方』/掛谷和俊・著

【書評】『名医が教える病気の見つけ方 匠の技術と高度先進医療との融合』/掛谷和俊・著/弘文堂/1500円+税
【評者】山内昌之(武蔵野大学特任教授)

 腸間膜脂肪織炎という疾患を聞いたことがあるだろうか。御存知の読者はよほど医学に通じているか、或いは自ら苦しんだこともある人だろう。おへその上から胃のあるあたりにかけて鈍い痛みが持続するが、病因を特定しづらい。

 尿道結石の痛みとも違う独特なものだ。かかった者でなければ到底つらさが分からないだろう。そして、本書の著者はこの種の稀な疾患をたちどころに見つけ出すことで定評のある内科医なのだ。

 掛谷氏によれば、セカンド・オピニオンは、前の医者よりも臨床経験や技量が豊かな医師に聞かないと意味がない。腸間膜脂肪織炎を発見できない医師も珍しくない。その際、テレビやインターネットなどメディアで宣伝している著名な病院は要注意だと率直に助言する。

 他方、痔なども放置しておくと痔瘻にもなり、肛門に激痛が走り、早めに手術しないと大変なことになる。さらに歯を大事にして脱水症状にも気をつける日常の心掛けが万事健康には大切なのだ。加齢とともに起こる関節痛もつらいものだ。日ごろから骨や筋肉を鍛えないと変事が起こる。理学療法や手術だけで治るはずなのに、わざわざ関節置換されるひどいケースもあるらしい。

関連記事

トピックス

春の園遊会に参加された天皇皇后両陛下(2025年4月、東京・港区。撮影/JMPA)
《春の園遊会ファッション》皇后雅子さま、選択率高めのイエロー系の着物をワントーンで着こなし落ち着いた雰囲気に 
NEWSポストセブン
現在はアメリカで生活する元皇族の小室眞子さん(時事通信フォト)
《ゆったりすぎコートで話題》小室眞子さんに「マタニティコーデ?」との声 アメリカでの出産事情と“かかるお金”、そして“産後ケア”は…
NEWSポストセブン
週刊ポストに初登場した古畑奈和
【インタビュー】朝ドラ女優・古畑奈和が魅せた“大人すぎるグラビア”の舞台裏「きゅうりは生でいっちゃいます」
NEWSポストセブン
逮捕された元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告(過去の公式サイトより)
「同僚に薬物混入」で逮捕・起訴された琉球放送の元女性アナウンサー、公式ブログで綴っていた“ポエム”の内容
週刊ポスト
まさに土俵際(写真/JMPA)
「退職報道」の裏で元・白鵬を悩ませる資金繰り難 タニマチは離れ、日本橋の一等地150坪も塩漬け状態で「固定資産税と金利を払い続けることに」
週刊ポスト
精力的な音楽活動を続けているASKA(時事通信フォト)
ASKAが10年ぶりにNHK「世界的音楽番組」に出演決定 局内では“慎重論”も、制作は「紅白目玉」としてオファー
NEWSポストセブン
2022年、公安部時代の増田美希子氏。(共同)
「警察庁で目を惹く華やかな “えんじ色ワンピ”で執務」増田美希子警視長(47)の知人らが証言する“本当の評判”と“高校時代ハイスペの萌芽”《福井県警本部長に内定》
NEWSポストセブン
ショーンK氏
《信頼関係があったメディアにも全部手のひらを返されて》ショーンKとの一問一答「もっとメディアに出たいと思ったことは一度もない」「僕はサンドバック状態ですから」
NEWSポストセブン
悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン