芸能

貴ノ岩引退 蔑ろにされた千賀ノ浦親方との「心理的契約」

記者会見で頭を下げる貴ノ岩関(右)と千賀ノ浦親方

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人やトピックスをピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、不祥事の責任を取り引退を決意した大相撲の幕内・貴ノ岩を分析。

 * * *
 またも相撲界を揺るがす衝撃的なニュースが流れた。暴行事件の被害者だった幕内・貴ノ岩が一転、加害者になったのだ。それだけに留まらず、事件の責任を取り引退も決意したという。

 暴行の理由は、同じ千賀ノ浦部屋の弟弟子である付け人、三段目・貴大将が忘れ物の言い訳をしたという、なんともつまらないもの。かっとなった貴ノ岩は、冬巡業先のホテルの部屋で付け人の顔を平手や拳で殴ってしまった。

 なぜ我慢できなかったのか。どの情報番組もこの話題を取り上げ、コメンテーター達は、貴ノ岩がかっとなった裏にはこの1年の彼の状況や、同じ部屋の貴景勝関の優勝などからくるストレスや割り切れない感情が隠れていたのでは、とそれぞれの見解を述べた。暴力を振るわれた人は暴力を振るう「暴力の連鎖」を強調するコメンテーターもいた。

 だが、どのコメンテーターも歯切れが悪い。過去自分がやられて悔しかったはずなのに、加害者だった元横綱・日馬富士に民事訴訟まで起こしたのに、“なぜ”という疑問符がついたからだ。「理解できない」「裏切られた」というコメントが多く聞かれた。

 日本相撲協会はこの1年、暴力根絶に取り組んできた。外部有識者による暴力問題再発防止検討委員会を設置して、大規模なアンケートや聞き取りを行い、暴力について調査してきた。その結果、暴力が起こりやすい場所や状況など実態が明らかになり、八角理事長は10月25日、研修会の開催やコンプライアンス委員会の設置などを掲げ、暴力決別宣言を公表した。そこには「いかなる目的の、いかなる暴力も許さない」とある。

関連記事

トピックス

山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン