2018年も政治家絡みのニュースがたくさん報じられたが、ここ最近話題になったのは五輪担当大臣の桜田義孝氏。新刊『「さみしさ」の研究』(小学館新書)も話題のビートたけし氏は、このニュースを聞いて何を思う?
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政治の世界の情けない話題といえば。一番間抜けだったのが桜田義孝・五輪担当大臣の「USBジャック答弁」だよな。この人、政府の「サイバーセキュリティ戦略本部」副本部長も兼務してるんだけど、国会で「USBジャックを知ってるか」と野党から聞かれてしどろもどろになっちゃってさ。
だけど、この件を笑えるヤツがどれだけいるんだ? オイラだって「USB」なんて使ったこともないし、まったく知らねえよ。桜田大臣は世間じゃ「情けないジジイだ」とサンザンな言われようだけど、オイラに言わせりゃこんな質問をぶつけて鬼の首を取ったように喜んでる野党のほうがよっぽどみっともないよ。
核心的な政治問題とはまったく関係ない些末なところで突っ込んでも、この国がいい方向に進むわけじゃないし、野党の支持者が増えるわけでもない。ただ桜田って人に恥をかかせたいってだけなんだからね。
そんなことやり始めたらキリがない。じゃあ、質問してるヤツは自分でプログラミングができるのか? パーツからパソコンを組み立てることができるのか? 突き詰めていけば、そういう話になっちまう。永田町にそんな人間がいないことくらい、自分たちがよくわかっているだろう。