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日ハム打撃投手・岩下修一氏 白血病からの復帰劇を回顧

現在は日ハムの打撃投手(撮影/山崎力夫)

 がんを前向きに受け入れる──。健康に自信のあった人ほど、その境地に達するのは難しいはずだ。強靱な体で人生を切り拓いてきたアスリートは、現実をどう受け止め、どう生きているのか。

 現在、プロ野球・日本ハムの打撃投手を務める岩下修一氏(45)は、1999年にドラフト4位でオリックス入り。貴重な左のサイドスローとして1年目から44試合に登板するも、2年目のシーズン中に血液のがんである骨髄性白血病であることが発覚した。

「当時は、“生きていられるだけでいい”“欲を持ってはダメ”と思ったりもしましたが、今はむしろ“欲を持って生きないといけない”と思っています」

 岩下氏がそう振り返るのは、「もう一度マウンドに立ちたい」という“欲”が、生きる糧になったからだ。白血病だと告げられたのは、2001年7月のこと。

「シーズン真っ盛りなのに、体がだるいというか、風邪のような症状が出ました。熱も38~39度くらいあった。家内と一緒に病院に行ったら、血液内科にかかるようにいわれ、検査の結果、急性骨髄性白血病であると告げられました。

 4か月入院して抗がん剤治療を行なえば11月には退院できるという説明を受け、当初は病気に対する知識もほとんどなかったので深刻に受け止めていなかったのですが、薬の投与が始まると副作用がつらくて……。

 パソコンで調べたりすると、簡単な病気ではないこともわかってきた。治療を始めて2か月ほどして、副作用で髪の毛が抜けてきた時もショックでしたね」

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