2016年11月から続く人気番組『HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル』(Amazonプライム・ビデオ)は、2018年11月に配信開始されたシーズン6で初めて女性芸人を複数、4人同時に参加させた。ゆりやんレトリィバァを中心に“憑依芸”が猛威を振るったことで、ドキュメンタルはどのような変質を遂げたのか。イラストレーターでコラムニストのヨシムラヒロム氏が、女性芸人と憑依芸との関係について考えた。
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数年前までネットテレビの扱いは低かった。民放と比べてクオリティが落ちる番組が配信されている、なんてイメージもあったハズ。また、そういった部分も実際にあったと思う。しかし、そんな印象は2016年にAmazonプライム・ビデオから配信された『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』によってガラリと変わる。言わずもがなだが、オーガナイザーはダウンタウンの松本人志。
松本が参戦したことも大きかったが、番組内容も斬新だった。コンセプトは“密室笑わせ合いサバイバル”。自腹の参加費100万円を握りしめた10人の芸人がエントリー。1つの部屋に集められ、6時間の笑わせ合いに興じる。3回笑えば脱落、最後まで生き残った芸人が優勝賞金1100万円を獲得。
簡単に言えば、プロによる“にらめっこ”。枠のない状態で誰が1番面白いかを見られる『ドキュメンタル』は、視聴者が求めていたものだった。そして、画面に映るのはコンプライアンスから解き放たれた生き生きとした芸人の姿よ。
芸人のやりたいこと、視聴者の見たいことが一致した『ドキュメンタル』は大成功。順調に回を重ね、最新作シーズン6が11月に配信された。
このシーズン6、今までの作品とは違ったものに仕上がっていた。まず、小さなことではあるが配信のスタイルが変化。前シーズンまでは毎週1話を配信していたが、今回から2話に。シーズン6は全4話構成、よって2週間で配信終了。スピーディーに見られる反面、『ドキュメンタル』という祭の期間が短くなった。
また、番組時間も短くなっていた。各シーズンの総時間がコチラ。
シーズン1:182分、シーズン2:215分、シーズン3:240分、シーズン4:237分、シーズン5:231分、シーズン6:200分。
シーズン1に次ぐ2番目の短さである。ただ、シーズン1の場合は『ドキュメンタル』という競技が確立していなかったことも考慮しなければならない。そのことを踏まえると際立つシーズン6の短さ。