元・貴乃花親方(46)を中心に数々の騒動が起きた2018年の大相撲。その角界で“2018年最初のスキャンダル”を起こしたのは立行司の第40代・式守伊之助(59)だった。
2017年末の冬巡業中に泡盛を飲んで泥酔した後、ホテルの部屋まで送ってくれた「10代の行司」にキスして胸を触るという “セクハラ”が、初場所直前に発覚。「泥酔していたので覚えていない」「自分は男色の趣味はなく、なぜこのような行為をしたのか分からない」といった釈明も話題となり、3場所の出場停止処分となった。
「騒動直後に伊之助は辞職願を提出したそうです。過去に、立行司が差し違えで進退伺を出したことはあっても、セクハラによる辞表提出なんて前代未聞です。ただ、騒動当時、行司の最高位である木村庄之助が不在で、式守伊之助は実質トップでした。行司の階級の昇格・降格は原則年1回で、9月場所後に開催される番付編成会議で審判部の評価で決まる。立行司の空位が長く続くのを避けるため、すぐに辞めさせるのではなく3場所の出場停止処分になったといわれている」(担当記者)
処分期間を終えた5月末に、伊之助は自ら辞職願を提出して、協会を離れた。はずだったが……。
「実は“元・伊之助”は、辞職翌日の6月1日付で相撲協会に嘱託として再雇用されているのです。勤務先は国技館内にある相撲博物館です」(協会関係者)
相撲博物館は歴代の理事長の退任後の“天下り先”として知られている。現在の館長は元横綱・三重ノ海(武蔵川・元理事長)が務めている。やはり、身内に甘いのが角界? 本人が国技館から出てきたところを直撃した。
「元・式守伊之助さんですか」と声を掛けると、満面の笑みで「そうですよ!」と応じる。どうやら、熱心な相撲ファンだと思われたようだが、記者だと告げると、すっと笑みが消えた。
──相撲博物館に嘱託で勤務されているそうですね。
「そうです」
──どういった仕事を?
「資料や展示品の整理などをしています」
──相撲博物館の勤務になった経緯は?
「ま……、色々と……」