2019年は2年に1度の東京モーターショーイヤー。数多くの新車やフルモデルチェンジさせた車が登場しそうだが、ジャーナリストの河野圭祐氏が注目の1台に挙げるのが、スズキの次期「ハスラー(クロスオーバーSUVタイプの軽自動車)」だ。
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スズキといえば2018年、実に20年ぶりにフルモデルチェンジした、クロスカントリー4WDの「ジムニー」が大ヒットになった。11月の中間決算説明会では、同社の鈴木俊宏社長がこう語っていたほどだった。
「新規のお客様を含め、今までのジムニーでは信じられないほどのバックオーダーをいただいている。なにせ受注台数が多いので、2019年の早い時期に増産体制を整えたい」
このジムニー、世間の関心の高さが1つの指標にも表れていた。ヤフーが2014年から創設した「Yahoo!検索大賞」で、2018年のクルマ部門賞を獲ったのだ。同部門賞を遡ると、2017年がトヨタ自動車の「ハリアー」、2016年もトヨタの「エスティマ」、2015年はホンダの「S660」、そして2014年がスズキの初代ハスラーだった。
軽自動車の販売台数だけ見れば、ホンダの「N‐BOX」が首位、2位がスズキの「スペーシア」と、圧倒的な居住空間のハイトワゴンが続いているが、ほかにも、スズキには「アルト」や「ワゴンR」といった同社の代名詞的なクルマがある。いまや、日本市場では軽の占有率が4割前後を占めるまでになったが、硬派で趣味性の高いジムニーやデザインがシャレているハスラーは、所有欲を満たしてくれる軽といえる。
ジムニーの場合は、20年ぶりのフルモデルチェンジでファンの渇望感が満たされたのと、先祖返りのようなスクエアフォルムをまとって登場したこともあって人気が急上昇し、販売台数では測れない存在感を示したといえる。
そのジムニーまではいかないまでも、ハスラーも、前述したように検索大賞の部門賞を獲ったくらいだから、次期型も相当、注目度は高そうだ。
ジムニーは、鈴木修会長の思い入れの強いクルマといわれるが、ハスラーの登場(2014年1月発売)にもストーリーがある。