改元の年を迎えた日本の政界の焦点は「7月21日投開票」の日程が濃厚な参院選だ。この選挙で自民党を中心とする改憲政党が3分の2を維持できるかどうかで、新時代の政治の流れが決まるといっていい。
安倍晋三首相が任期中に「憲法改正」の公約を実現させるためには絶対に負けられない戦いだ。
現在の参院の会派勢力は自公で151議席、改憲を掲げる日本維新の会と希望の党を加えると165議席で3分の2(162議席)を超えている。そのうち88議席が改選を迎える。
今年の参院選は定数3増となるため、他の3党が前回並みの議席とすれば、改憲4党で3分の2を維持するには自民党が「最低66議席」を獲らなくてはならない。だが、自民党選対本部関係者は、「議席の大幅減は避けられそうにない」と厳しい見方だ。
「いま全国の情勢調査中だが、重点選挙区となる東北6県を見ると保守が強い青森を含めて劣勢、とくに被災地の宮城や福島は相当厳しい。大勝した6年前の参院選は1人区29勝2敗で65議席を獲得したが、そんな議席はとても無理。50議席台前半がやっとの情勢だ」