日本の景気を映す日経平均株価。2019年はどんな1年になるのか。株式アナリストの鈴木一之さんは、「世界全体の大きな視点で見れば、景気はさほどよくならないが、個別企業など小さな視点ではそれほど悪くない」と言う。
ズバリ、2019年に上がる株は何か、株に詳しい3人の専門家に聞いた。
「『ビックカメラ』は、いつもお客さんがたくさん入っていますよね。仕入れが上手で、品ぞろえや需要予測、店舗内の顧客の動線などが上手。大手家電量販店の中でも、同社がいちばん収益的に上手くいっています」(鈴木さん)
庵原浩樹さん(フィリップ証券リサーチ部長)は、2019年は年初から日経平均株価は上昇し、4月に2万6000円の高値を付けると予想する。どの企業が日本株市場をけん引するのか、庵原さんが話す。
「『ソフトバンク・グループ』は、もはや世界的な投資ファンドです。さまざまな企業に出資し、出資先企業の想定時価総額は、同社の時価総額を大きく上回っています。QRコード決済の『PayPay』発表後、システム障害などマイナス要因もありましたが、同社の株価を見直す余地は大きい」
経産省によると、国内の中古品などのリユース市場は、2020年には1.95兆円に拡大する見通しという。
「衣料品や家電、ブランド品などのリユースショップを展開する『トレジャー・ファクトリー』は、グループ全体で180店舗も展開しています。さまざまな販売経路を持ち、市場の拡大に伴い今後収益拡大が期待できます」(庵原さん)
河合達憲さん(カブドットコム証券投資ストラテジスト)は、日経平均株価は2019年末に2万4000円まで回復すると予想する。
「『ドンキホーテホールディングス』は、30期連続で最高益を更新し続ける業績好調の企業。都心だけでは受けきれないインバウンドの需要を地方で上手く取り込んでいます。また、女性はよく知っている『ファンケル』も優良企業といえます。社会全体の需要を見ても、美容やヘルスケアの関心は年々高まっています。ブランド力があり、製品の質も高いので、今後着々と業績を伸ばしていくでしょう」
※女性セブン2019年1月17・24日号