プレ五輪のシーズンとなる2019年は、スポーツのビッグイベントが目白押しである。中でも、9月に日本で初開催となるラグビーW杯は、大きな注目を集めている。
前回大会(2015年)では世界ランキング3位の強豪、南アフリカに「史上最大の逆転劇」で歴史的勝利を飾り、日本にラグビーフィーバーが起きた。特に五郎丸歩選手(32才)は引っ張りだこの大人気に。女性ファンも急増した。今年はどんなドラマが生まれるのか。スポーツに詳しいノンフィクション作家の黒井克行さんが解説する。
「カギを握るのは、福岡堅樹(26才)、田村優(29才)、姫野和樹(24才)の3人。福岡は50mを5.8秒で走る韋駄天でありながら、引退後は医師を目指すクレバーな選手。田村は前回の五郎丸のような活躍が期待され、姫野も110kgの巨漢を生かした強力なフィジカルが武器です」
ちなみに姫野選手は187cmの長身とテレビ出演をきっかけに人気急上昇。流大(ながれ・ゆたか)選手(26才)や中村亮土選手(27才)も爽やかイケメンとして女性人気が高い。
ラグビーW杯は「プレ五輪」としても注目されている。
「W杯は東京や、大阪、福岡など、国内12の会場で開催される大規模な大会です。そのため、運営面やボランティアの活躍が不可欠で、その成否が、東京五輪の成功のカギとなる。世界中から訪れる人々を温かいおもてなしで迎えられるか、ラグビーを楽しんでもらえるか、そして日本の価値を高められるか、そこが問われます」(黒井さん)
五輪前年としてまず注目されるのは、1月に韓国で行われる世界水泳だ。
「瀬戸大也(24才)と池江璃花子(18才)は、ターンの技術が格段に進化し、アドバンテージを握っています。五輪まで1年半で、現在のモチベーションをどこまで保っていけるか、今年の泳ぎが注目されます」(黒井さん)
次に陸上。いちばんの注目は100m男子、桐生祥秀選手(23才)に次いで日本人2人目の9秒台を誰が出すか。スポーツライターの生島淳さんは200m男子の小池祐貴選手(23才)を推す。
「2018年に猛烈な勢いで伸び、アジア大会で金メダルを獲った新星です。そのスピードと持続力を生かし、9月の世界陸上や東京五輪で、400mリレーの一角に食い込んでくる可能性があります」
体操界は、内村航平選手(30才)や白井健三選手(22才)、谷川翔選手(19才)、村上茉愛選手(22才)らに加え、若手が伸びている。
「高校3冠の三輪哲平選手(17才)、北園丈琉選手(16才)です。日本人が苦手とするあん馬やつり輪に強いオールラウンダー。抜群のポテンシャルがあります」(黒井さん)
忘れてはいけない世界フィギュアスケートは3月20日から埼玉で行われる。
「GPシリーズの1位に輝いた紀平梨花選手とロシアのザギトワ選手の16才対決、けがで休場中の羽生結弦選手(24才)と宇野昌磨選手(21才)の対決に注目が集まります」(フィギュア関係者)
2019年の激しい闘いが、東京五輪へと続いている!
※女性セブン2019年1月17・24日号