天皇皇后両陛下の退位まであと4か月。両陛下のお姿を見られるチャンスは、どれくらいあるのだろう。
直近でいうと、葉山御用邸(神奈川)でのご静養だろう。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんはこう言う。
「例年通りであれば両陛下は1月下旬から2月中旬に4~6日間ほど、葉山御用邸で静養されます。静養中は御用邸前の一色海岸、近くの公園、自然豊かな子安の里などを散策される可能性がありますので、タイミングが合えば、両陛下のお姿をお見かけできるかもしれません」
御用邸すぐ裏の海岸「小磯の鼻」では、居合わせた市民と交流されることも多い。都内で2月24日に行われる「天皇陛下ご在位30周年記念式典」には両陛下が出席予定だ。
また、4月10日の「天皇在位30年の祭典」にも出席される可能性がある。いずれも会場は、皇居からほど近い国立劇場(東京・千代田区)。皇居からのお出ましとお帰りの場面は、半蔵門でお目にかかれるかもしれない。
「今年はご在位30年とご結婚60年という節目の年です。ご退位前に記者会見は行われないようですが、ビデオメッセージをお出しになるかもしれません」(山下さん)
4月30日の「退位礼正殿の儀」に向けた日程も目白押し。退位に先立ち各地の天皇陵などに拝礼される「親謁の儀」で3回もチャンスがある。
「現時点の予定では、3月26日に奈良・橿原市の神武天皇陵、4月18日に三重の伊勢神宮、4月下旬に東京・八王子市の昭和天皇陵を参拝されます。その際は駅や車列などで両陛下のお姿をお見かけできるでしょう」(山下さん)
4月、桜が見頃を迎える頃には、身近なところで陛下にお目にかかれる可能性もあるという。
「陛下は毎年お忍びで、お花見シーズンの早朝、皇居の乾門から外へ出られ、周辺の桜を見ながら散策されることがあります。今年4月の桜の頃にも、退位前の最後のチャンスが訪れるかもしれません」(宮内庁関係者)
さらに、陛下からお声掛けされる可能性があるのが、「皇居勤労奉仕団」への参加だ。
もともと、1945年5月に空襲で消失した宮殿の焼け跡を整理するために、同年?月に宮城県内の有志が勤労奉仕を申し出たのが始まりだという。以降、宮内庁は奉仕を希望する人を受け付けている。
15人以上60人以内の団体で申し込み、「健康に責任を持てる」「満15才から満75才まで」などの条件をクリアすれば参加が可能だ。