便秘に悩む日本人は約450万人にのぼる(平成28年国民生活基礎調査より算出)。なかでも注目なのは、1998年には117万人だった便秘を訴える男性が、2016年には154万人に増加していることだ。便秘といえば女性の悩みと思われてきたが、今では男女どちらにとっても重要な問題であり、国民的な関心事になりつつある。そのため、便通をよくする食事や生活習慣について様々な情報が飛び交っている。そんななか、「おからヨーグルト」を3週間、朝食に摂った人たちの排便日数が優位に増加するという試験結果が出た。
一般社団法人日本乾燥おから協会と一般社団法人大人のダイエット研究所が、20代~50代女性を対象に朝食時に「おからヨーグルト」を3週間摂取する試験を行ったところ、18名中17名の排便日数が増加し、18名中15名の腹囲が減少した。特に腹囲の減少はめざましく、15名のうち9名が5センチ以上減少を記録した。驚きの試験結果が出たのはなぜか。大人のダイエット研究所代表で管理栄養士の岸村康代氏に聞いた。
「ある程度のよい結果は出るだろうと予測していましたが、予想を超えてほぼ全員に改善傾向がみられました。特に腹囲は半数以上の方が5センチ以上(最大8.5センチ)と大幅に減少しており、そこまでの結果は想定外でした。
これは、おからに含まれる食物繊維と発酵食品であるヨーグルトの乳酸菌の力で、腸内環境が改善されたのだと思います。おからに含まれる食物繊維は多孔質と呼ばれる特徴のある不溶性食物繊維の一種で、保水性が高く、便のかさを増して、腸内の蠕動(ぜんどう)運動を刺激し排便を促します。その結果、便が詰まっていた腸内がすっきりして、腹囲が減少したと考えられます」