アメリカでは中国製品の危険性が国家レベルの問題となる一方、日本ではかつてほどその危険性が叫ばれなくなっている。だがこの間、危険な”メイド・イン・チャイナ”は、身の回りの至るところにまで浸透していた。
中国製品の”締め出し”が世界的に加速している中、狙い撃ちにされているのは、中国の通信機器大手「華為(ファーウェイ)」と「ZTE」だ。
米国は中国によるサイバー攻撃や機密情報の漏洩を警戒し、両社の通信機器には「安全保障上の脅威がある」として同盟国にも使用禁止を要求。日本政府も各府省庁や自衛隊などから両社の製品を排除する方針を決めた。中国製品事情に詳しいジャーナリストの福島香織氏が語る。
「中国の通信企業は、政府の要請があればあらゆる情報の提出を義務づけられている。共産党の不満分子を発見するため、端末に監視プログラムが組み込まれている可能性は以前から指摘されていました。欧米や日本が警戒し、市場から排除したのは当然の対応です。中国製品には世界の常識が通用しませんからね」
この騒動で”メイド・イン・チャイナ”の危険性が改めて注目されているが、問題は通信機器だけではない。
2008年に起きた「中国産毒ギョーザ事件」以降、たびたび問題視されてきた中国産食品の”汚染”はいまだ健在で、今日も日本中に問題食品が流通している。